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日本を含めた多くの国で日焼け止めに使われている成分が、ごく低濃度でもサンゴに共生する
「らん藻」を殺し、サンゴの白化の一因になっているとの実験結果を、イタリア・マルケ工芸大の
研究チームがまとめた。日焼け止めとサンゴの白化との関連が実証されたのは初めてという。
白化が長引くとサンゴが死ぬことがあり、チームのロベルト・ダノバロ博士は「水温上昇や
汚染などによって脅かされている世界各地のサンゴに、観光客の増加がさらなる悪影響を
与えることが心配される」と警告。「サンゴへの悪影響が少ない物質への転換が必要だ」と指摘した。
博士は「実際の環境中でも日焼け止めがサンゴに影響を与えている可能性が高い」としている。
チームは、インドネシア、メキシコ、タイ、エジプトの4カ国の海でサンゴを採取。海水1リットル中に、
市販の日焼け止めを100万分の1リットルだけ含む水の中で飼育した。その結果、18~48時間のうちに
らん藻が大量にサンゴから抜け落ち、96時間以内にサンゴが完全に白化することを確かめた。
成分ごとに調べると、パラベン、桂皮酸、ベンゾフェノン、カンファー抽出物という4種類の物質に、
使用時に海に溶け出すのと同程度の量で、サンゴを白化させる作用があることが分かった。
これらの物質は日本で市販されている日焼け止めにも使われているという。
実験では、これらの物質がらん藻中で有害なウイルスを活性化させ、ウイルスの量が通常の15倍になる
ことも判明。日焼け止めの成分が引き金で起こるウイルス感染の拡大で、らん藻が死ぬらしいことが分かった。
ソース:日焼け止めでサンゴが白化 観光客増で拡大の懸念
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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