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地球温暖化が進むと、呼吸器系の病気による死者が増えることがわかった。米スタンフォード大が
米地球物理学連合の専門誌に発表する。有害なオゾンや浮遊粒子などが増加するためで、地球の
平均気温が1度上がると世界で年間2万人の死者が増えるという。
同大のマーク・ジェイコブソン教授は、二酸化炭素(CO2)による気温上昇と、それにともなう
大気中の水蒸気量の増加に注目。気温が上がると、健康に悪影響のあるオゾンや浮遊粒子の量が
どう変化するかをコンピューターで解析した。
その結果、温暖化が進むにつれ、大気が汚れた都市部でオゾンや浮遊粒子が増加し、ぜんそくや
肺気腫などで死ぬ人が増えることがわかった。米国内の死者は年に1000人ほど、世界では
約2万人に達するという。
これまで、温暖化にともなう自然災害や伝染病の増加などの問題は指摘されてきたが、人体への
直接的な悪影響を示した研究は珍しい。
米国では、カリフォルニア州などが「CO2などの温室効果ガスは大気汚染物質」として、
連邦政府とは別に独自の自動車排ガス規制を導入する構えだ。しかし、米環境保護局(EPA)は
昨年12月、それを認めない決定をしている。
[朝日新聞]2008年01月21日10時39分
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