08/01/04 20:52:09
腸内に存在する乳酸菌の一種が、アレルギーの原因となる免疫細胞を細胞死
(アポトーシス)に導くことを、東京大などのグループがマウスの実験で突き止めた。
乳酸菌はアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を抑えることが報告
されているが、メカニズムの一端が明らかになった。欧州の免疫学専門誌
「イムノバイオロジー」に掲載された。
体内では免疫細胞である「Th1」と「Th2」の均衡が保たれているが、バランスが
崩れてTh2が増えると「IgE」と呼ばれる抗体が過剰に作られ、アレルギー反応が
起きる。アレルギーの人はTh2が過剰な傾向がみられる。一方、アレルギー症状の
ある子どもは、乳酸菌のビフィズス菌やラクトバチルス菌が腸内に少ないという
報告がある。
東大の八村敏志准教授らのグループが、培養したマウスのTh2細胞に
ラクトバチルス菌を加えたところ、何も加えない場合に比べてTh2が1割程度
多く細胞死を起こすことが分かった。マウスにこの菌を食べさせる実験でも、
同様の結果を確認した。
八村准教授は「乳酸菌はTh1を増やす働きが知られていたが、Th2の細胞死を
促してアレルギーを抑える仕組みもある。乳酸菌摂取が症状緩和につながる
可能性がある」と話した。
ソース 毎日新聞
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