07/07/05 06:57:31
ミラーマンの目にも涙―。電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして都迷惑防止条例違反に問われている
元早大大学院教授、植草一秀被告(46)の第9回公判が4日、東京地裁であり、植草被告が法廷で初めて涙を見せた。
この日は、弁護側証人として、植草被告と「同じ車両に乗っていた」という目撃者の男性が出廷。
「(事件を)見て見ぬふりをしてすみませんでした」と涙ながらに語る男性の姿に、
植草被告は嗚咽(おえつ)を止めることができず、青いハンカチで目頭をぬぐった。
ミラーマンがハンカチ王子に変身した。佑ちゃんばりの青いタオル地のハンカチで、あふれる涙をぬぐう植草被告。
泣き声を無理に押し殺そうとしたのか「ヒッ、ヒッ」という切ない嗚咽と、鼻をすする音が法廷に響いた。
突然の涙の理由は果たして―。事件当時、植草被告と同じ車両に乗り合わせていたというこの男性。
「本当はその(事件があった)時点で警察なりどこかに行くべきだったが、通りがかりの通行人をやってしまった」
と懺悔(ざんげ)。「(植草被告が痴漢扱いされたのを)見て見ぬふりをしてすいませんでした」と頭を下げ謝罪した。
この男性は4月下旬に植草被告の会社にファクスを送り、目撃者であることを名乗り出たという。
さらに男性は涙まじりに「植草さんが拘置所から布団を乗せた台車を押して出てくるシーンをテレビで見た。
何かで協力してあげればとずっと思っていた」と告白。
約1メートル真横から男性の姿を見ていた植草被告は、ついにもらい泣きした。
これまで、他人には絶対知られたくないような性癖を法廷でさらされた際にも、
決して涙を見せることがなかったクールなミラーマン。孤立無援状態での思わぬ善意に感情をあらわにした。
たが、この男性も「痴漢行為はなかったのではないか」と主張しながらも
「電車内では途中、うつらうつらしていた」とも。裁判長は証人に「居眠りしている間に痴漢行為が
あったかもしれないと考えるのでは」と繰り返し質問したが、植草被告の潔白を証明する明確な回答はなかった。
一方で検察側は男性に対し執拗(しつよう)に当時の状況などを問い続け、矛盾点をあぶり出そうとした。
弁護側の尋問に対しては植草被告について「スーパーマンのクラーク・ケントのようなメガネをかけていた」
「だらしないくたびれたオヤジだった」などとユニークな言葉を交えて証言していた男性だが、検察側の尋問には一変。
「○○駅ではだれと待ち合わせしていた」などと細かな質問をたたみかけられ
「プライベートみたいなことを聞くのはやめてください」と声を荒らげる場面もあった。
検察側は、尋問の最後に突然「あなたは身に覚えのない犯罪で捕まったことがありますか?」と質問。
男性はしばらく間を置き「あります」とつぶやいた。
(2007年7月5日06時02分 スポーツ報知)
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