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・新潟水俣病の実態を多くの人に知ってもらおうと、新潟市が15日、新潟水俣病市民フォーラム
「阿賀に学ぶ~地域の融和と再生を目指して」を新潟市内で開いた。
熊本県芦北町の漁師で、水俣病未認定患者の緒方正人さん(54)が基調講演。緒方さんは父親を
急性劇症型の水俣病で亡くし、自らも発症した。
「豊かさを求めた社会そのものが(原因企業の)『チッソ』化した」と、水俣病発生の背景にあった
社会構造の変化を指摘。緒方さんも認定申請したが、「もし自分がチッソの社員なら同じことを
しなかったか、と考えると自信が持てなかった」と、85年に申請を取り下げた。緒方さんは
「人間もほかの生物も海や川といった同じ基盤の上で生きている」と述べた。
続いて、篠田昭市長や映画監督の森達也さん、女優の竹下景子さん、大熊孝・新潟大教授らが
パネルディスカッション。篠田市長は、「ニセ患者にだまされて税金を使わないで」という中傷の
手紙が最近市に届いたことを明かし、「水俣病についてしっかり知ってもらうことが第一」と訴えた。
大熊教授は「新潟でまだやっていない慰霊祭を、行政が中心になってやってほしい」と語った。
一方で、質疑応答の時間に、会場から地元の当事者がパネリストにいないことに疑問の声が
上がった。新潟市東区の女性(53)は「年を取って切羽詰まっている患者の声をなぜ、伝えないのか」と
話した。【岡田英】
毎日新聞 2007年12月16日
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