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★政治決断重ねて要請 薬害肝炎訴訟 原告団 首相と面会できず
大阪高裁の和解骨子案が十三日に書面で正式提示される薬害C型肝炎訴訟で、
原告・弁護団の代表は十日、首相官邸で大野松茂官房副長官と面会し、
提示前の福田康夫首相との面会を要請、薬害被害者全員を一律に救済する
政治決断をあらためて求めた。舛添要一厚生労働相が薬害と認めて
謝罪をしていただけに、原告団は会見で「裏切られた」などと落胆。
だが、和解案提示前の福田首相との面会は厳しい情勢という。
大阪高裁は先週、国側の主張に沿う形で、国と製薬会社の責任範囲を
最も限定した東京地裁判決を基準に、患者に解決金を支払う和解骨子案の
概要を原告、被告双方に口頭で伝えた。
これに対し、原告側は「正式に提示されれば、全員一律救済は果たせないので
拒否せざるを得ない」と表明。和解協議を打ち切る可能性も示唆している。
原告側の“頼みの綱”は福田首相の政治決断。だが、首相は十日の
国会答弁で「和解案提示を待って早く処理する」と提示前の面会には難色を示した。
原告側の面会要請に対し、大野官房副長官は「首相に伝える」と答えた。
■「信じてたのに」 声震わせて会見
「これ以上何をすればいいんでしょうか」「気持ちも体も限界です」。
福田首相の政治決断を求め、官邸を訪れた薬害肝炎訴訟の原告たち。
だが、その悲痛な叫びは届かず、重い扉は依然閉じられたままだ。
大野官房副長官との面会後、全国原告団代表の山口美智子さん(51)や
九州原告の福田衣里子さん(27)らは国会近くで報告集会に臨んだ。
山口さんは「舛添大臣の素晴らしい言葉を聞きながら、福田総理が何とか
政治決断をしてくれるものと今日まで信じていた。しかし、裏切られた。
もうこの内閣には期待できない」と肩と声を震わせ、涙を流した。(以下略)
東京新聞(抜粋) URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)