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今や国内患者100万人以上ともいわれる自閉症。
だが、どんな病気なのか正しく認知されているとは言い難い状況だ。
小児特有の病気と思われがちだが、大人になるまで気づかない人も結構多いという。
「大人の場合、会社などに適応できず、そこで初めて病気に気づく人もいます。
自閉症といっても症状も軽度から重度まである。自閉症と認識していないため、
自分の性格に問題があると必要以上に自分を責め、
かえって状況を悪化させてしまうケースもある」と話すのは、
乳幼児期から児童・思春期の子どもの健全育成に42年間取り組んできた
「明治安田こころの健康財団」理事で川崎医療福祉大学の佐々木正美教授。
そもそも自閉症とはどんな病気か。
「自閉症は脳の器質障害による先天的な病気。治療法は確立されていない。主な症状としては、
人間関係がうまくもてない、ひとつのことに強い執着を示すなど。知的障害を伴うものから、
一流大学に合格する人までいて、症状の表れ方はさまざま」。
よく「引きこもり」と混同されるが、これは誤りだ。
特有の行動パターンゆえ社会に溶け込めず、その結果、家にこもりっきりになるという点で、
引きこもりは自閉症の二次的障害として少なくない。
通常は3歳ごろまでに明らかな症状が表れるといわれているが、
軽度の場合、親や周囲も気づかないことも。
「とにかく早く病気を見つけてあげること。発見が遅くなればなるほど、間違った教育をすることになり、
その結果、引きこもりやいじめなど二次障害を引き起こしてしまう。
この病気の人の中には非常に高い能力を持った人も多い。
『病気』というよりも、むしろ、その人の『特性』だと、家族や会社、
社会が理解することが、最も重要なこと」と佐々木教授。
職場の上司に対して敬語の使い分けがいっさいできない、同僚の話す冗談が全く理解できないなど、
大人の自閉症を見分けるポイントはいくつかある。会社になじめず、
大きなストレスとなっているのなら一度、専門医に相談してみてはいかがだろう。
ZAKZAK 2007/12/10
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