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ヒト線維芽細胞から誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を樹立して注目を集めている京都大学再生医科
学研究所教授の山中伸弥氏は12月7日、文部科学省の「特定胚及びヒトES細胞等研究専門委員
会」に出席し、iPS細胞の作製までの経緯と研究の現状を紹介した。
臨床応用については、患者の体細胞からiPS細胞を誘導し、その後に目的の細胞に分化させると
いう「完全なオーダーメード再生医学」は、費用と時間がかかるので「実現は難しいだろう」と指摘。
「GMP規格に準拠した細胞製造は、おそらく1例当たり数百万円のコストが見込まれ、時間も3カ月
はかかる」(山中氏)からだ。
そこで、現状で目指すべき目標として山中氏が示したのは「セミオーダーメード再生医学」。HLAの
タイプ別にiPS細胞および分化細胞を作製しておいて、細胞バンクとして整備するというものだ。
もっとも、臨床応用までにはまだまだ課題が横たわる。山中氏はiPS細胞研究に関する今後の課題
として、(1)ヒトES細胞との詳細な比較を行うため、ES細胞を研究に使いやすくすること、(2)レトロ
ウイルスベクターの代替手段の開発、(3)対オールアメリカなど熾烈な国際競争、(4)樹立および
使用に関する適切なルールづくり―の4点を挙げた。
同委員会は、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)などを使った研究の審査を担当する委員会。ES細胞と同等
の多能性を示すと期待されるヒトiPS細胞ができたことで、iPS細胞を研究に使うルールを議論する
ため、山中氏の意見をヒアリングすることとなった。
(写真)文科省専門委員会で12月7日、現状を説明する山中教授
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