08/08/16 10:15:00
牛肉危険部位混入、米「詰め間違え」 農水省など査察へ
牛海綿状脳症(BSE)の原因物質が蓄積しやすく、輸入を認めていない「特定危険部位」が4月に
米国産牛肉から見つかった問題で、農林水産、厚生労働両省は15日、「箱詰めの際の人為ミス」と
する米政府の調査結果を発表した。両省は出荷した米工場に17日から職員を派遣し、輸入再開に
向け現地査察する。
特定危険部位は、牛丼最大手の吉野家ホールディングス(HD)向けに伊藤忠商事が輸入した
牛肉で見つかった。出荷元は米牛肉大手ナショナルビーフ社カリフォルニア工場。
米農務省の調査報告書によると、同工場の日本向けではない肉の生産ラインで検品担当者が
外箱の損傷を発見。中の肉を新しい箱に詰め直す際、「日本向け」のラベルの箱を誤って
使ったという。
同社は、(1)日本向けには他の国向けとは違う白い箱を使う(2)箱に事前に「日本向け」のラベルを
張ることを禁止し、品質保証の担当者が1時間ごとに監査する―などの再発防止策をまとめ、
米農務省は「改善は十分」と結論づけている。これを受け、農水省などは査察で改善策の
順守状況などを確認する予定だ。
問題発覚後、ナショナルビーフの別工場から牛肉を仕入れてきた吉野家HDは、「安全性が
確認されればカリフォルニア工場からの輸入を再開したい」(広報)との立場だ。同じく
別工場からの仕入れに切り替えたダイエーや、他社からの調達に替えた大手スーパーの
マルエツは、ともに対応は未定としている。
(村山祐介、五十嵐大介)2008年8月15日23時37分
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