08/05/29 19:43:31 Os43J8Xk
日本が共和制になった翌日。
街に出てみると、昨日までのデモがうそのように、人通りはに穏やかであった。
ショーウィンドーのところどころのひびが、昨日の喧騒をわずかに伝えていた。
宮内庁官舎では、役人たちが引越し作業を始めていた。
新しい官庁でもっと有意義な仕事をやるのだと、生き生きとした面持ちで語る者もいた。
公園では主婦たちが、家から持ち寄った皇室アルバムを焼いていた。
「赤の他人を敬っていたなんて、今までバカみたいだったわ」と口々に笑いながら。
私はそれら光景を見つつ、日本が今確かに、新しい歴史の一歩を踏み出したことを、強く感じた。
青空を一羽の燕が横切っていった。