08/04/01 23:39:33
【ジンバブエ】大統領選挙結果待ち、ケニアの「二の舞」にならない理由[04/01]
前週末に大統領選挙が実施されたジンバブエ。多民族で構成される点では同じでも、選挙の結果を
めぐっては、暴動により多数の死者が出たケニアの二の舞は回避できそうだ。
ケニアでは前年末の大統領選後、結果をめぐって民族間対立にまで発展。これまでに約1500人が犠牲と
なっている。ジンバブエの過去の経緯を考えると、選挙後に同様の暴動が懸念されるのも当然だ。
だが、少数派のヌデベレ人が多数を占め、ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)現大統領の支持層が薄い
マタベレランド(Matabeleland)州においてさえ、「『民族』が選挙のカギを握る」と考える人はほとんどいない。
政治アナリストのTakavafira Zhou氏も同意見だ。国内では人口形態の変化が進んでおり、主流民族で
容易に地域を分けることは容易でなくなっている。中でもマタベレランド州は、現在では多民族が共生する。
「選挙では(民族ではなく)人物本位で選ぶようになるだろう」(Zhou氏)
5期目を目指すムガベ大統領は最大民族ショナの出身、有力対抗馬の民主変革運動党(Movement for
Democratic Change、MDC)率いるモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)議長、シンバ・マコニ
(Simba Makoni)元財務相も、ショナ人だ。
国内第2の都市ブラワヨ(Bulawayo)の野党幹部は、「マタベレランド州の人々も経済的苦境にあえいで
いるが、だからといって最大派ショナ人への反発は見られない。自分たちの州が政府から公平な扱いを
受けていないという感情を誰もが持っており、皆が政府への反対票を投じるだろう」と語る。
同州では1980年代はじめ、反政府デモの鎮圧で推定2万人が殺害される事件があった。このとき特定の
民族だけが殺害されたと見るむきもあるが、ブラワヨの人権活動家は事件について「政府は特定の
民族よりも、マタベレランドそのものに強い差別意識を持っていた」と分析する。「マタベレランドでは、
民族主義ではなく地域主義が働いている」
地元の大学講師は、「国のすべてが腐敗している」ために今回の選挙で民族が焦点になることはないと話した。
ソース AFP BB News 2008年04月01日 19:02
URLリンク(www.afpbb.com)