08/08/28 01:40:56
中国では、経済力の上昇と人民元の切り上げも相まって、日本の不動産、株式に対する割安感が強まっている。日本の
不動産については、中国の国家ファンドも資産運用の一環として興味を示しているとの噂もあるほどであるが、日本の手ごろな
マンションであれば中国人個人にとっても金額的にも十分手が届く存在となっている。
(中略)
この度、東京のある不動産仲介会社が、日本の複数の不動産デベロッパーの委託を受け、上海で『日本不動産の視察ツアー』
を募集したところ、9組11名の応募があり、筆者も中国サイドのお手伝いをした関係ですべての旅程に同行した。
■日本のマンション・別荘を買いたい中国の資産家たち
今回参加したメンバーは、30代から50代の上海人の資産家たち。職業は、保険のブローカー、ベンチャーキャピタルの経営者
から中小企業(貿易、メーカーなど)の社長までさまざまであった。いずれも上海市内に最低4、5件の不動産を所有しており、
ある人はすでにマレーシアにも別荘を所有しており、嬉しそうにプール付きのその別荘の写真を見せてくれた。
そのうちの1人の40代半ばのアパレル関係の中小企業の社長の話によると、彼は、株は一切やらないそうで、会社経営の
運転資金を確保した上で、余資ができれば資産運用の一環として、それを頭金に住宅ローンを借りて不動産を購入しつづけて
おり、すでに6件の不動産を所有しているとのこと。日本不動産も資産運用の一環として、さらに将来リタイアしたら環境の良い
日本でのんびりしたいという目的で購入したいとのこと。
(中略)
■なぜ、日本の不動産を買いたいのか?
今回上海で「日本の不動産を購入したい」というニーズのありそうな個人投資家たちにアンケートを行なった。その結果によると、
彼らのニーズと背景はおおむね以下の通りとなることが判明した。
1. 日本の不動産に興味を持っている人々の共通点は、以下の点において日本に好感を持っている人たちということであった。
(1)安定、清潔、便利、そして礼儀正しい社会。
(2)自然環境に恵まれ公害の少ない社会環境。
(3)中国から飛行機にて数時間で行き来できる距離感。
2. 特に、上海では、80年代に日本への出稼ぎを目的として出国ブームがあったこともあり、その時に日本で小金をため込み、
その後上海で事業を起こして資産家となっている層が相当存在する。そうした人たちは、現在も日本とビジネスをしたり、または
子息や親せきが日本に在住しているケースが多く、今でも日本との行き来を頻繁に行なっている。その中で、こうした層の人々は、
子息や親せきのため、もしくは自分自身がビジネスや休暇で日本に行く時のための居所として日本の不動産を保有しておきたい
というニーズが相当ある。
3. 上記2の人々のように日本と直接の関係がなくとも、日本に好感を持ち、子息を留学させたり、自分の商売が一段落したら、
日本と中国を行ったり来たりと悠々自適な生活を送りたいと考えている人が多数存在した(今回参加した中小企業のオーナー
たちはおおむねこの分類)。
4. 国際分散投資の一環として、日本にも優良資産を持っておきたいというニーズも多数見られた。こうした人は既に中国以外に、
米国、豪州、欧州、東南アジアなどに不動産を有しているケースが多い。
(以下略。全文はソース元でどうぞ)
ソース(ダイヤモンド・オンライン) URLリンク(diamond.jp)