08/08/11 20:58:33
★海外被爆者 裁判なしで賠償を
戦後、日本国内に居住していないことを理由に手当を受給できなかった在外被爆者の代表が厚生労働省を訪れ、
裁判所の認定を条件とする国の賠償の方針を見直し、裁判を起こしていない在外被爆者に対しても慰謝料を
支払うよう求めました。
厚生労働省を訪れたのは、広島で被爆し、戦後海外に移り住んだ韓国とブラジルの在外被爆者ら２０人です。
在外被爆者は国が昭和４９年に出した通達によって、被爆者健康手帳を持っていても健康管理手当を受給
できませんでした。通達は平成１５年に廃止されましたが、厚生労働省は在外被爆者が国に対して裁判を起こし、
裁判所が事実関係を認定した場合には、慰謝料などとして一律で１２０万円を支払う方針を明らかにしています。
これについて、在外被爆者の代表らは「すでに最高裁判所も国に賠償を命じる判断を示しており、これ以上
裁判をさせないでほしい」と述べ、裁判を起こしていない在外被爆者に対しても慰謝料を支払うよう求めました。
これに対し、厚生労働省の担当者は「国家賠償には司法の判断が必要だ」と国の考え方をあらためて説明
しました。厚生労働省によりますと、健康管理手当の受給に必要な被爆者健康手帳を持っている在外被爆者は、
およそ４３００人いるということです。
記者会見した韓国原爆被害者協会のキム・ヨンギル会長は「被爆者は高齢化が進み、裁判をすればその間に
多くの人が亡くなってしまう。国は賢明な判断を示すべきだ」と訴えました。
（NHK 8月11日 19時44分）
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