08/08/11 19:59:52
◆中国核実験46回 ウイグル人医師が惨状訴え
広島市で原爆死没者慰霊式・平和祈念式典に参列するため来日した中国・新疆
ウイグル自治区出身の外科医アニワル・トフティ氏は都内で産経新聞と会見し、
核実験で汚染された同自治区の実態を語るとともに、中国の五輪開催に抗議した。
アニワル氏の証言の詳細は次の通り。
■後遺症の恐怖
中国は1964年10月以来、私たちの土地で46回にわたって
核実験を実施してきましたが、この事実はまだまだ知られていません。
区都ウルムチの病院の腫瘍専門外科に勤務していた私はあるとき、
病床に占めるウイグル人の割合が極めて大きいことに気付きました。
そして調査・分析したところ、ウイグル人の悪性腫瘍の発生率が、
中国の他の地域の漢人と比べて、35%も高いことが判明したのです。
さらに漢人でも、新疆ウイグル自治区に30年以上住んでいる人は、
悪性腫瘍発生率がウイグル人と同程度に高いことが分かりました。
英国のテレビ局のドキュメンタリー番組に協力し、取材で潜入した先々では、
放射能汚染の影響とみられる数々の悲惨な光景を目の当たりにしました。
南新疆では、内臓異常で腹やのどなどが肥大化した人が大勢いる村がありましたし、
先天性異常の大脳未発達で、歩くことも話すこともできない障害児ばかりが生まれる
村もありました。
また、ある山で木を切って調べたところ、広島に投下された原爆の300倍もの
放射性の反応が出ました。
しかし、中国は核実験による放射能汚染や後遺症の存在を認めていません。
海外の医療団体などが調査に立ち入ることもできず全てが隠蔽されているのです。
■核実験と人権弾圧の中止を
この時期を選んで、初めて日本を訪れた理由は2つあります。
まず、原爆の悲惨さを世界で一番よく理解している日本の方々に、
核の被害で苦しんでいるのは、日本人だけでないことを知ってもらいたかったからです。
もう一つは北京五輪の開催への一種の抗議です。
中国が初めて核実験をしたのは、まさに東京五輪の開会期間中でした。
そして中国は核実験を繰り返すことで軍事力を世界に誇示しつつ、経済発展を遂げ、
ついに五輪を開催できるまでになりました。
しかし、その影で実験のモルモットにされたわれわれウイグル人の生命、土地、
資源が犠牲となってきたのです。
中国は北京五輪開催を機に、国際社会に人権状況の改善を約束しましたが、
まったく守られていません。
五輪終了後も、中国のウイグル人への人権弾圧は続くでしょう。
日本には毅然として中国に対峙してもらいたい。
日本が弱腰になれば、中国はますます増長します。
アジア太平洋地域で私が待ち望んでいるのは、力強い日本であって、
強大で独裁的な中国ではありません」
■アニワル・トフティ
1963年、新疆ウイグル自治区東部のコルム生まれ。
区都ウルムチなどで病院に勤務し、98年に同自治区での核実験の影響を告発した
英国テレビ局のドキュメンタリー番組の取材に参加し、99年に英国に政治亡命。
世界ウイグル会議英国全権代表を務める。
写真:中国での核実験被害を告発するウイグル人医師、アニワル氏(撮影・原川貴郎)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
MSN産経ニュース 2008年8月11日17:01
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