08/06/25 02:47:59 PRxNaGhM
資本主義経済を精神的に支えるのは個人主義だ。
そして個人主義には2つのタイプがある。
1つはカルヴァン主義をルーツとする「倫理的個人主義」だ。
利他的に行動することにも価値を見出し、結果の平等を志向するゆえ
社会的信頼が醸成され、資本主義を有益なものにできる。
もう1つはピューリタン的な価値に根ざした「功利的個人主義」だ。
利己的に行動することを前提とし、機会の平等を志向するものの
結果として社会的信頼が損なわれ、人間を幸福にしない。
………
歴史的に日本や欧米を発展させてきたのは前者の「倫理的個人主義」なんよ。
社会的信頼や相互扶助を強化していくことで資本主義経済は興隆してきたわけです。
しかし中国人というのは昔から「功利的個人主義」に徹してきた伝統がある。
利他的に行動する者がどんどん淘汰された結果、もはや利他的な社会文化は残っていない。
この点で資本主義を高度化する素養に欠けているわけですよ。
ただ笑えないのは、近年アメリカが推進してきた資本主義経済の流れは
ピューリタンの伝統に戻った「功利的個人主義」なんだよね。
富める者が何でもやりたい放題でき、貧しい者はどんどん追い詰められていく。
つまり米国は資本主義を退化させていることになる。
利己的な人間ばかりが増え、やがて中国みたいな社会風土に陥るんだよ。
小泉や竹中が目指している構造改革(笑)の末路もこれなんだわ。