08/06/23 02:17:15
■地震の話も、チベットの話も書きたいことは一杯あるが、きのうきょうとばたばたしている(いつも
ばたばたしている)ので、本日はボツ原稿収容でお茶をにごす。
日本の友人たちからは、北京は五輪前で盛り上がっている?という問い合わせがよくくるが、はっ
きりいって、ぜんぜん盛り上がっていない。それどころか、五輪?めんどくせ~、みたいな雰囲気
が漂っている。庶民にとっては、あれダメ、これダメと規制が多すぎるのだ。
■私のように、賃貸マンションから突然出て行け!といわれるケースもひとつふたつではない。私
のある友人は、不動産バブルが弾ける前の今のうちに、マンションをさっさとうってしまおうと、大家
がいきなり、マンションを人に譲ったため、2週間のうちに出ていって、といった無茶な要求を突き
つけられた。そして、すごすごと出ていくしかなかった。
■さて、私のマンションのトラブルだが、7月11日まで今の部屋にいていてもいいが、その後は
出ていってくれ、といわれ、途方にくれていた。まず、忙しいので引っ越ししたくない。引っ越しする
にしても、この時期、ほかのマンションを探すのは困難(私の場合、いつ帰任命令がでてもおかしく
ないので、1カ月前ノーティスで退居できるという条件が必要で、この条件をのむマンションは極め
て少ない)。かつ、7月にはいれば、市内でトラックが運転できないなど規制がふえて、実質上引っ
越しもできなくなる。ということで、結局、泣く泣く、元のマンションの同じ建物内のもっと高い部屋に
2カ月だけうつることに。
■こういう状況に、賃貸マンションの住人の権利はどうなっているんだよ、と知り合いの法律家にも
相談した。結局、契約書をよくみると、私の方から契約が切れる2カ月前に、契約延長の書面書類
を提出せねばならなかったが、チベット騒乱や四川大地震の長期出張などの大事件でどたばた
している間に、その手続きを失念していた。このため、マンション側の態度はきわめて意地悪で
商業倫理上、問題はあるが、法律上の責任は問えないとのこと。このマンションは香港資本だが、
土地は公安部の持ち物(北京市の中心部の一等地はほとんど、軍か公安か外交部のもちもの。
それをコネを持つ不動産業者が安くで使用権を手に入れるため、マンション建設は利権がらみの
ぼろい商売なのだ)らしいので、裁判にもっていくことが難しいそうだ。
■この法律家は私にいった。「五輪のせいで、家を追い出される人は君だけではない。北京市民
の多くは、こういう五輪を不満に思っている」。最初は五輪でビジネスチャンスを得られると思って
期待していた人もいだだろうが、結局、金儲けできる人は特権階級とコネのある人たちばかりで、
庶民は家を立ち退け、車を使うな、地下鉄にのるのも荷物チェック。いったい誰のための五輪か?と。
■その法律家と食事をした帰り、立ち退きに抵抗する「釘子戸」(再開発にともなう立ち退き勧告に
抵抗して、一軒だけ残っている世帯)の前を通った。立ち退き問題はこれまでも何度も記事にされ
ていて、いまさら記事にするほどのものでもないかもしれないが、あまりにも気の毒で、応援したい
気持ちになったので原稿に書いたが、それは案の定ボツだった。その原稿が以下のとおり。
(中略、中略内容は>>2-10あたり)
■5月5日付の北京紙のニュース。ある「釘子戸」の夫婦が、開発業者の差し向けたマフィアに
よって麻袋に詰め込まれて郊外に車でつれていかれ、放置された。その間に、家屋を撤去。夫婦
は麻袋を脱出後、いかりに燃えて、開発業者の担当職員を包丁でさし、殺人未遂の容疑で逮捕
された。于さんの家が撤去されるとき、于さん家族も麻袋に詰め込まれるのだろうか。しかし14人
全員麻袋に詰め込むのはかなり大変だ。
<2008/06/22 11:24>
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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【中国】記者ブログ:ヤフージャパンのアク禁の謎(つながった!)福島香織[06/17]
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