08/06/21 12:22:20
■いま北京で本当におきていること。旅行業界の悲鳴が聞こえる
空室率軒並み60-70%、外国から観光客の足が途絶えているゾ!
北京のニューオータニホテル(長富大飯店)は、毎年四月から六月は満室。ロビィはビジ
ネス客でごった返し、レストランは予約しないと入れない。
異変はチベット争乱直後からおきていた。
客足がばったり途絶えたのである。日本からのJAL、ANAがガラガラ。当然、ホテルに予約
が激減していく。「この異常事態はなぜですか」と係が首を傾げていると『インタナショナル・ヘ
ラルド・トリビューン』が大きく報じている(6月21日付け)。
北京五輪直前、いまもホテルの建築はブーム。あちこちに突貫工事でホテルが建築中だ。
大半は華僑資本で五輪景気を当て込んでいる。
ところが四つ星ホテルは44%しか予約がない。五つ星ホテルこそ、五輪関係の選手や役
員、報道陣で予約があるが、それでも77%。
「五輪期間中、一部屋20万円!」などと豪語してきた北京のホテル業界、いま真っ青。
すでにこっそりとダンピングが始まっている。ちなみに広東省東莞市(日本企業、台湾企業の
メッカ)の五つ星ホテルは、ビジネスホテルと300円しか値段が違わない。それでもガラガラ、
四つ星ホテルのいくつかは倒産した。
北京五輪期間中、クルマの乗り入りが厳しく制限され、軍と警察の警備は強化され、あた
かも「警察国家」となるのが北京だが、それだけが理由で客足が途絶えたのではない。
当局は「治安」を理由に香港、台湾からのビジネス客の数次ビザを四月から厳重に制限して
いるからだ。
だから「いまかろうじて44%,77%の予約があると言っても土壇場でビザが出なかったら、
空室は寧ろ増えていく」(同紙)。
♪
(寸評)。これもシャロン・ストーン流に言えば「因果応報」ってことになりますかね。
ちなみに小生、五月連休のピークに中国へ行きましたが、往復のJAL機の空席率およそ
70%(それぞれ上海行きと帰りは広州から)。窓側の席だけが埋まっていて、中央の席は客
がいませんでした。同時期の台湾、韓国、タイなどは満席だった由です。ま、逆に言えば五
輪期間中、中国旅行は穴場かも。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 6月21日(土曜日)通巻第2226号
URLリンク(www.melma.com)