08/06/15 12:25:16
黒い顔に小さな目、引き締まった口元の男が、韓国でブレークしている。
元在日韓国人の格闘家、秋山成勲(33)=韓国名:
秋成勲(チュ・ソンフン)=だ。秋山は現在、自動車・バナナ牛乳・
ビールと3本のCMに出演しており、
最近も1週間に2‐3件ずつCMオファーが舞い込んでいる一方、
歌手としても注目されている。3月にMBCテレビのバラエティー番組
『黄金漁場』の「ヒザ打ち道士」コーナーに出演し、パク・サンミンの歌
『一つの愛』を披露して以来、人気が爆発。秋山の歌は3月にリリースされた
コンピレーションアルバム『恋歌2008』にも収録された。また、先月末、
仁川国際空港の特設ステージで開催されたアンドレ・キムのファッションショーで
最も注目されたモデルも、肉体派の秋山成勲だった。
きっかけは、2回にわたり放送された「ヒザ打ち道士」のインタビューだった。
放送前まで、秋山は格闘技ファンにしか知られないような存在だった。
プライバシーに関する悲運の出来事で、数回メディアの注目を集めたことはあるが、
大衆はほとんど無関心だった。特に今、秋山成勲のファンの約70%を占める
20‐30代の韓国人女性にとって、秋山は「宇宙人」だった。
韓国で柔道選手として大成することを願っていたが、地の利がなくその願いを
かなえられないまま日本に帰った。日本で帰化した後の釜山アジア大会で
韓国人選手を破り金メダルに輝いた。後に異種格闘技ファイターに転身、
「国籍は日本だが、それでもこの胸の中、今ここに流れている血は完全に韓国人」と
訴えたものの、大衆にとっては非常に重苦しい存在だった。
ところが、「ヒザ打ち道士」への出演がその殻を破る形になった。イム・ジョンア・
プロデューサーは「秋山成勲さんは当初、こちら側のオファーに出演を渋っていた。
過度に愛国主義的な方向ではなく、“悲運のファイター”でもない青年・秋山成勲を
見せる、という条件で説得した」と話す。同プロデューサーは収録前、日本と韓国で
20分ほど秋山にインタビューしたという。秋山がテレビに出演したのは、「ヒザ打ち
道士」の他に、KBS第2テレビ『TVは愛を乗せて』とMBC『ネバーエンディング・
ストーリー』のみ。そのうち繰り返し再放送されている「ヒザ打ち道士」が人気爆発に
大きく貢献しているのだ。
女性を夢中にさせているのは、妙な「こぎれいさ」のない男らしさ。秋山は「ヒザ打ち道士」
出演時、試合で折った鼻の骨が完治していない状態だった。秋山の鼻筋には傷あとがあり、
頼もしく男っぽい発言はその魅力をさらに輝かせた。
それ以来、インターネットで秋山に関する「悲しい歴史」や一挙手一投足、ファッションまで
事細かく記事になり、秋山成勲は「人気者」としての道を歩み始めた。強烈なイメージに
秋山の人生ストーリーが重なったのだ。
秋山は日本で名立たる大物格闘家だ。しかし、実は最近急増している熱狂的なファンは、
秋山の格闘技の試合や実力にはあまり関心がない。つまり、男性がグラビアアイドルを
見るように、女性は秋山を「欲望の対象」として消費しているのだ。秋山が出演した
ピングレ社「バナナ牛乳」のCMを企画した「クリエイティブ・エア」のチェ・サンハク次長は、
「こわもての秋山が純朴な笑みを浮かべると強い印象を残す。
韓国では見つけることができないタイプのCMイメージキャラクターで、その価値は高い」と
話している。
チェ・スンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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