08/06/09 22:36:39
昨年12月下旬、中国・上海から来た中国人観光客約20人を乗せた観光バスが、江原道固城にある統一展望台の数キロ手前で止まった。バスは中国人観光客4人を無理やり降ろして走り去った。
『統一展望台を観光するには追加で2万ウォン (約2000円) 払え』というガイドの要求を断った人々だった。
統一展望台の入場料が3000ウォン (約300円) だとは、知る由もない。彼らは追加で代金が必要になる『オプショナルツアー』を強要され続けて腹が立ち、支払いを拒否したため、2時間もの間、寒さに震える羽目になった。
文化体育観光部は昨年末、中国から韓国を訪れる観光客5組に、ひそかにモニター員を一人ずつ同行させた。それで目撃されたケースが、この統一展望台の一件だ。
旅行会社の低価格競争により韓国の顔に泥が塗られたのは、これだけではなかった。あるツアーでは4泊5日の間、昼食で口に合わない『肉野菜炒め』だけを食べさせられ、宿泊先は京畿道議政府市の風俗街に近い、看板だけは『ホテル』と書かれてある簡易旅館だった。
テーマパーク『エバーランド』に行く予定が、急きょ高麗ニンジンショッピングに変更されたこともあった。
ある旅行会社の済州島2泊3日ツアーは18万5000ウォン (約1万9000円) だ。往復の航空代金にもならない。現地旅行会社に観光費用を渡さない『ノー・ツアー・フィー』だから可能なのだ。
現地旅行会社は入場料がない場所に行くツアーコースを組み、オプショナルツアーやガイドのチップを強要し、コストと利ざやを稼ぐ。
台湾や日本ではパッケージツアーから航空・ホテル代を差し引いた食費などの経費を、ツアー客が直接支払ったり、最小コストを義務化したりしている。韓国にはこうした規定がない。
韓国貿易協会が韓国と日本を訪れた外国人観光客の実態を比較・分析し、その結果を発表した。『韓国での観光に満足した』という観光客は83.8%で、『日本での観光に満足した』の94.2%を大幅に下回った。
平均滞在期間は韓国への観光客が6.3日、日本への観光客が17.8日だった。『再び訪問したい』という人も韓国への観光客が70.9%だったのに対し、日本への観光客は93.6%だった。
日本は、57兆ウォン (約5兆8000億円) を投じ中・低価格ホテルを多数建設したところ、昨年の観光客数が14%も増えたという。
韓国は料金が高い一流ホテルはともかく、観光客が泊まるのに手ごろなホテルはあまりない。宿泊代が1日6‐8万ウォン (約6000‐8000円) という日本のビジネスホテル・チェーンがすき間市場を狙い韓国に進出するほどだ。
韓国では物価も世界最高水準に跳ね上がった。韓国の観光競争力が弱いのは、観光スポットが少ないという基本的な要因も大きいが、中・低価格ホテルやホームステイ、民宿を増やし、旅行代金を引き下げる努力も急がれる。
■ソース
【萬物相】韓国観光の満足度
URLリンク(www.chosunonline.com)
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