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『63年経て苦しみ今も』 第2次不二越訴訟控訴審 初弁論で原告訴え
閉廷後の報告集会で、訴訟への思いを語る原告の羅さん(左から2人目)=28日午後、金沢市内で
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第二次大戦中、朝鮮半島から富山市の工作機械メーカー「不二越」に動員された
元勤労挺身(ていしん)隊の韓国人女性とその遺族ら二十三人が、国と同社に
慰謝料など約一億円の損害賠償や日韓両国の新聞への謝罪広告掲載を求めた
訴訟の控訴審第一回口頭弁論が二十八日、名古屋高裁金沢支部であった。
原告の羅贊徳(ナチャンドク)さん(79)が「六十三年が経過した
今も苦しみは続いている」と意見陳述した。
控訴した女性側は、二〇〇七年九月の一審富山地裁判決について
「戦争中に生じた個人の賠償請求権は放棄されたと判断した
最高裁の判例を踏襲した。強制的な連行や労働による被害は速やかに
救済されなければならない」とした。国と不二越側は控訴棄却を求めた。
羅さんは「言葉に尽くせない苦労、誰にも言えない苦痛を味わってきた。
強者ではなく、弱者に目を向けた正義の判決を望みます」と訴えた。
閉廷後、羅さんは弁護団と金沢市内で開かれた報告集会に出席。
強制連行された十五歳当時を「まだ幼かった。そんなにもつらい
労働があるとは思っていなかった」と述べた。
不二越をめぐる訴訟は、韓国人の元女子挺身隊員ら三人が同社に謝罪や
損害賠償を求めて九二年九月、富山地裁に提訴。一、二審判決では時効などを
理由に請求が棄却されたが、二〇〇〇年七月、同社が解決金を支払うことで
最高裁で和解した。今回は二次訴訟となる。
中日新聞 2008年5月29日
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