08/05/30 12:15:22
中国政府、被災地復興を各省に割り当て 四川大地震
【北京=琴寄辰男】四川大地震の被災地復興を進めるため、中国政府は全国の省や自治区、
直轄市に被災地を割り当て、復興に責任を持たせる仕組みを導入した。地方指導者に被災地
支援を競わせる狙いで、各省は早速、仮設住宅の建設計画などを争うように発表している。
(中略)
中国民政省は22日付の緊急通知で、被災した23地区を割り振った。地方政府を動員する手法は
チベットの開発支援などでも活用されている。
24日に成都で開かれた被災地支援の会議で、馬凱・国務委員は「全国の力を挙げて、割り当てに
よる支援を実行する」と述べ、1カ月以内にテント90万張りを準備し、3カ月以内に仮設住宅100万
棟を建設する目標を示した。
地方指導者は政策運営実績で昇進が左右される。これまでは経済成長が最重要指標で、最近は
環境保護への取り組みも重視されるが、四川大地震で「試験科目」が一つ増えた格好だ。
地震による経済損失は2千億元(約3兆円)以上になる見通し。中央政府はすでに被災地復興のため
に700億元(約1兆円)の支出を決めた。ただ、中国では地方政府の財政上の独立性が高く、全国の
財政支出の8割近くを握っている。中央としては、地方政府に支援実績を競わせながら相応の負担を
させる方針だ。ただ、復興費用が膨らめば各省に過大な負担がかかり、成長の重しになる恐れもある。
ソース:朝日新聞
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