08/05/18 12:49:24
海軍の高速艇(PKM)100ドル(約1万円)、空軍のF‐5A/B戦闘機100ドル…。
プラスチックや金属で作った模型の武器の値段ではない。韓国軍がもう使わなくなった
武器をフィリピンなど軍事力の弱い国に提供した際、受け取った金額だ。100ドルという
金額は、タダで譲渡するのを負担に思った韓国軍が、象徴的な意味で定めたものだ。
F‐5A戦闘機は1965年、米国から初めて導入された後、韓国空軍の超音速戦闘機
時代を切り開いた航空機だ。「自由の闘士」と呼ばれ、最高速度マッハ1.3、空対空
ミサイル2基、爆弾などの武器2455キロが装着できる。
これまでにF‐5A/BやF‐86Fなど長年使われてきた戦闘機10基が、タダ同然とも言える
100ドルで海外に引き渡された。戦闘機だけでなく、1993年には小型高速艇(PK)12隻
が1200ドル(現行レートで約1万2500円)でフィリピンに引き渡されたのをはじめ、これまでに
海軍高速艇27隻が1隻当たり100ドルで「輸出」された。
譲渡先は主にフィリピンやバングラディッシュ、カザフスタンだ。防弾チョッキ、ヘルメット、
レインコート、ベルト、リュックサック、ガスマスク(モンゴル、2000年)、ダンプカー、クレーンなど
の車両134台(フィリピン、07年)なども、それぞれ100ドルで譲渡された。
武器や軍需品がタダ同然で海外に譲渡される理由は二つある。まず、韓国軍が30‐40年間
使用し、使わなくなったものを第3国に事実上無料で提供、気前のいいところを見せ、韓国製
武器の輸出や資源外交に役立てるためだ。
また、韓国軍がこうした装備を持ち続ければ維持費がかなりかかるが、譲渡すれば節約できる。
つまり一石二鳥というわけだ。韓国軍が使用せず、鉄くずとして処分すれば、高速艇は1250万
ウォン(約125万円)、小型高速艇は500万ウォン(約50万円)にしかならないが、第3国に譲渡
すれば、その何十倍もの効果が得られる。
これまで特に何の規定もないまま、慣行として第3国に不要な軍需品を提供してきた国防部だが、
このほど「不要な軍需品の海外譲渡に関する例規」を制定・施行することを明らかにした。
「不要な軍需品を提供してほしい」と韓国に要請する国も、対象品目も増加傾向にあり、
体系的に業務を遂行するためだ。
国防部では現在、カンボジアに海岸警備艇、パキスタンにT‐37航空機エンジンおよび部品、
ペルーにA‐37軽攻撃機、フィリピンにT‐41初等訓練機、モンゴルに無電機をはじめとする旧型
通信装備をそれぞれ譲渡する方向で準備を進めている。
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