08/05/17 01:23:56 ASzLsrxC
■微笑み外交 について。
★チベット問題。~中国・インド・微笑み外交~
【基礎知識】
①:チベットの位置は、中国とインドの間にある。
②:中印は、チベットだけでなくカシミール地方の辺りの国境地帯も未確定だった。
③:両国は、軍事的理由で、相手国領土により深く食い込んだ国境線を確定したい。
④:1914年英国の提示した国境線(マクマホンライン)をインドは承認。中国は拒否。
⑤:中印は、国境確定のため軍事衝突をしていた。(中印紛争)
【微笑み外交】
⑥:中国は、国境線を拡大してインドに近づけるためチベットが欲しかった。
⑦:しかし『インドの妥協がなければ』チベットを獲ることはできない。
⑧:それゆえ中国は、長い時間をかけてインドに『微笑み外交』を行った。
⑨:そして1950年代には、中国にとって一番の友好国はインドになっていた。
【裏切り】
⑩:ついに1959年、中国による『ダライラマ追放およびチベット支配』が完成。
⑪:目的を達成すると中国は掌を返し、インド侵略に外交の舵をとった。
⑫:1962年6月、中印の通商条約失効。そのたった3ヵ月後に軍事衝突した。
⑬:同年10月、カシミール地方のチベットと隣接したラダク地域を軍事占領。
⑭:中印の東側国境のアッサム地方もマクマホンラインを越えて南下。中国圧勝。
⑮:中国がカシミール地方の一部を占領、一方的に停戦を宣言した。
【結果】
⑯:中国は、アッサム地方でもチベットでも領土を広げる形で国境線を引いた。
⑰:それまで非同盟政策だったインドは、同戦争で各国へ軍事援助を求めて地位低下。
⑱:これに学習したインドは核武装。核の連鎖によりパキスタンも核保有へ。
日中関係も全く同じ構図である。
中国が日本を支配下に置くためには、沖縄を支配する必要があり、
そのためには台湾を支配下に置く必要がある。
現在、中国は日本に対して微笑外交をしている。
それは『台湾を支配下に置くには日本の妥協がなければならない』から。
日本がもし、「台湾を中国が獲っても、…まぁ大丈夫だろう♪」などと考えれば、
中国は台湾を獲った次には日本を獲りに来る……ということを『歴史』が教えている。
歴史に学ぼう!