08/05/15 18:13:34 wxq3qXP3
>>426
すぐ出てくるとこだと、欧陽脩の日本刀歌なんかが有名ですね
昆夷道遠不復通。世出切玉誰能窮。
宝刀近出日本国。越賈得之滄海東。
魚皮装貼香木鞘。黄白間雑鍮与銅。
百金伝入好事手。佩服可以禳妖凶。
伝聞其国居大島。土壌沃饒風俗好。
其先除福詐秦民。採薬淹留丱童老。
百工五種与之居。至今器玩皆精巧。
前朝貢献屡往来。士人往々工詞藻。
徐福行時書未焚。逸書百篇今尚存。
令厳不許伝中国。拳世無人識古文。
先王大典蔵夷貊。蒼波浩蕩無通津。
令人感激坐流涕。錆渋短刀何足云。
(訳文)
昆夷の国は遠い所にあり、行き来も出来ない。
世に昆吾刀という玉をも切る事が出来る名刀があることを伝えているが、
誰も確かめた者は居ない。ところが最近宝刀が日本の国より出てきた。
越の商人がこれを青海原の東に求めてきたが、
それは香木の鞘に鮫の皮が貼ってあり、真鍮と白銅を取り混ぜて飾ってある。
百金という大金を払って好き者の手に入った。
佩用していると悪魔を払ってくれるという。
伝え聞くところによると日本の国は大きな島であり、土地は沃えて風俗は好い。
その昔徐福は秦の始皇帝に仙薬を取ると偽って、童男童女五百人余を率いて日本国に渡ったが、
久しく滞留して皆年を取ってしまった。
多くの工人や農民達がこれと共に残って、今に至るまで器物は皆精巧である。
日本国は前朝である唐の時代には貢物を献じてきて屡行き来していた。
日本の地位のある人達は往々にして詩や文章を作るのに巧みである。
徐福が行ったときにはまだ焚書が行われていなかったので、中国では失われてしまった。
孔子が書いた(書経)百篇が今なお日本に存在している。
法令が厳しくて中国に伝える事が許されていない。
このため今の世の中の全ての人達は古文を知る事がない。
孔子の(書経)は異民族の国にある。
青海原は果てしもなく遠く、港にたどり着くことも出来ない。
空しく人をして嘆かせひとりでに涙が流れてくる。
之を思うと錆びた短刀などなんで古文に代えることが出来ようか。