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来日中の胡錦濤・中国国家主席は8日、都内の早稲田大学大隈講堂で講演し、日中間の歴史問題
について、「我々は歴史を銘記するよう強調しているが、それは恨みを抱き続けるためではない。
両国民が子々孫々にわたり、友好的に付き合うためだ」と、歴史を感情的な摩擦要因にしてはならない
との考えを示した。
1998年に江沢民国家主席(当時)が来日した際、中国側は日本の謝罪と反省にこだわり続け、
日中間の感情摩擦が激化した。胡主席は10年ぶりに訪日した中国元首として、未来志向の
互恵関係を重視する姿勢をアピールした。
胡主席は「2000年以上に及ぶ両国人民の友好交流は、世界の民族交流史上の奇跡」と強調。
その上で、日本の対中侵略について「両国の友好関係が破壊された。中華民族に大災難をもたらし、
日本国民にも大きな被害を与えた」と述べた。また、「日本の対中円借款が、インフラ建設、環境保護、
エネルギー開発など中国の近代化建設に積極的な役割を果たした」と日本への謝意を表明した。
講演は、中国国内でも生中継された。
(2008年5月8日21時06分 読売新聞)
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