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【日本よ】石原慎太郎 オリンピックのための責任
2008.5.5 04:03
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
先日町で偶然に出会った長い見知りの外国人記者から立ち話の中で詰問された。
「なんで日本はオリンピックに参加する世界の国々のために今すべき責任を果たさないのか」と。
何のことかと質(ただ)したら、多くの被害者を出した中国産冷凍ギョウザに混入した毒物による
中毒事件の解明は、唯一の被害国である日本の政府の責務であるのに、その後の日本政府の
この問題に対する姿勢は理解に苦しむ、という。
「中国の食物の危険に関する情報はかねがね聞いてはいたが、同じ日本に暮らす我々外国人
にとっても決して他人事(ひとごと)ではない。自分もギョウザを食べることがあるが、中国産の
冷凍食品に毒物が広く混入していたという実態には慄然(りつぜん)とさせられた。現に被害が
出て一人の少女は意識不明とまでなってかろうじて蘇生(そせい)したというのに、日本の政府は
その事態をどう捉(とら)えているのかさっぱりわからない」
その彼はなかなかの食通で、日本での中国料理を含めて日本の各種の料理を高く評価している男だが、
日本人の多くが血道を上げる上海ガニの危うさについても私に忠告したことがあった。彼が目にした宇宙衛星
からの写真によると、上海周辺の海の色はほとんど真っ黒に近く、あれを見ればあの周辺の海水の汚染は
想像を絶するもので海水の色からしても汚染の中には重金属を含めて危険な物質が多大に含有されているのが
自明だと。にもかかわらず日本人が季節になると上海ガニに憧(あこが)れむらがるというのは気がしれないと
いわれたものだ。
冷凍ギョウザへの毒物混入に対しての中国当局の説明も奇なるもので、あの毒物が中国で混入した可能性は
極めて少ない。日本において混入したとはいわないが、うんぬん。
日本側は警察による調査の結果を発表送付したが、相手側はそのつきあわせを未(いま)だにしようとは
していない。彼らの姿勢に対して日本の警察庁は極めて不満でいるが、日本政府はそれを国家の意思として
表明しようとはしていない。その陰に外交における思惑があるとするなら、これはそうした配慮によって計量取引
されるべき問題では決してあるまい、とその記者は私をなじってきた。
さらに、自分たちの分析予測では、この事件に関しては中国政府は共産党独裁政権の常套(じょうとう)手段
として誰かしかるべき者を犯人にしたて冤罪(えんざい)をかぶせて処理すると思っていたが、いっこうにその
兆しもみえない。
ということはあの出来事の背景はもっと大きく深刻で、一部の反日分子のはねあがりなどではなく、現在の
政治体制そのものへの反対勢力の画策なのかもしれない。とするとそうした勢力がオリンピックを捉えての
反政府テロを企てる可能性があるとするならば、オリンピック開催中にあの種のテロを行う可能性は優に想像できる。
もしそうした手合いが開催中にオリンピックの選手村の食堂のための調理場で、つい先日同じ中国産の
冷凍食品から発見されたというパラチオンのようなほとんど無味無臭の毒物を料理に散布したら大変な事態
になるだろう。それを阻止するためにも今限り世界で唯一の被害国である日本の政府が、ことの糾明をもっと
本気で行う必要が絶対にあると。
いわれて私はあることを思いだした。最近になっての調査の結果、たしか千葉県で起こったギョウザの中毒
事件関連の製品からさらにパラチオンが検出されたのだ。
>>2以降に続く