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米ユダヤ系有力者、北京五輪のボイコットを呼びかけ
2008.5.1 10:52
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
【ワシントン=山本秀也】
全米ユダヤ人会議(AJC)のリチャード・ゴードン会長ら在米のユダヤ系有力者185人は4月30日、北京五輪のボイコットを
世界のユダヤ人に呼びかける宣言を発表した。中国政府のチベット弾圧や、イラン、シリアなどとの緊密な関係を理由に
「ユダヤ人はこうした政権のごまかしに手を貸すべきではない」と訴えており、中国には痛手となる。
「中国の五輪は戒律にそぐわない」と題した宣言は、「ホロコースト(ユダヤ人虐殺)記念日」にあたる同日を選び公表された。
ユダヤ系組織「デービッド・ワイマン・ホロコースト研究所」(ワシントン)が取りまとめにあたった。
宣言は、ナチス体制下のドイツで開かれたベルリン五輪(1936年)が、「ユダヤ人への迫害から世界の目をそらす役割を
果たした」と指摘。その上で、これと同様に、中国が五輪を利用して「内外での人権抑圧への注意をそらそうとしている」
と非難した。
具体的には、中国政府に関して、
(1)ダルフール地方での住民虐殺問題を抱えるスーダン政府を支援
(2)チベットでの抑圧
(3)自国民の権利侵害
(4)イラン、シリアへのミサイル供給
(5)パレスチナのイスラム原理主義組織「ハマス」との友好関係
-を挙げ、「世界のユダヤ人に北京五輪への参加中止を求める」と訴えた。
全米ユダヤ人会議は、ローゼンブラット副会長らが4月28日に中国の周文重駐米大使と会談し、チベット、ダルフール問題
などへの懸念を伝えていた。また、ワシントンのホロコースト記念博物館では、ベルリン五輪に関する特別展が4月下旬に
始まるなど、在米ユダヤ人社会では、北京五輪に批判的な空気が強まっていた。