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王子製紙、紙原料チップの中国調達打ち切り
2008.4.28 01:32
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
製紙最大手の王子製紙が、紙パルプ原料である木材チップの中国からの調達を打ち切っていたことが27日、
明らかになった。今年中にも製紙生産量が世界首位となる中国で、資源確保策の影響を受けたため。
王子は東南アジアからの調達を拡大して対応する。ただ、資源争奪に伴うコスト上昇が、今期は4年ぶりの
経常増益を目指す同社の業績に影響を及ぼしそうだ。
王子は国内外合わせて年間約550万トンのチップを調達しているが、このうち約13万トン(平成18年度)を
輸送費の安い中国から輸入してきた。調達量に占める割合は約4%だが、ユーカリなどの広葉樹チップを、
需要が堅調なコピー用紙などの原料に充ててきた。
一方、中国の昨年の紙生産は前年比18%増の7787万トンで、今年中に首位の米国を抜く見通し。
旺盛な紙需要を背景に中国政府は昨年6月、木材輸出税の税率を引き上げて原料確保を優先し、
海外からの資源争奪にも乗り出している。
このため、王子は船賃を含めても東南アジアからのチップ輸入の方が安いと判断し、中国からの調達を
今年3月末で打ち切った。不足分は、ベトナムからの輸入拡大やタイなどの新規開拓で補っていく。
同社は原材料費高騰に伴う製品価格転嫁を急ぐが、木材チップの争奪戦が過熱すれば、業績悪化も懸念される。