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国際会議は、3日夕に、「真実と和解学会理事長」安秉煜教授の基調報告で始まった。
安教授は、ドイツや南アフリカの例をあげながら、韓国における国家犯罪の真相究明
補償・名誉回復・加害者の処罰・和解がどのように進められ、どのような困難があるか
をていねいに説明し、私は深い感銘を受けた。私は4日午前に行われたパネル討論に出席した。
「記憶を超えて和解へ」と題したパネル討論は、実に意義と意味の深い討論だった。
私は、済州島虐殺に対する日本と米国の責任を要旨次のように述べた。
(1)日本の植民地支配がなければ、朝鮮民族が戦争に巻き込まれることはなく、
外国軍が来ることも、38度線での分断もありえなかったことを想起する。
(2)日本の植民地支配は、45年8月15日の敗北で終わったと考えられがちだが、
日本軍はマニラの米軍司令部の指示で38度線以南で9月8日(済州島では9月28日)まで支配を続け
その間にカイロ宣言を無視して民族独立運動を弾圧し、マニラの米軍司令部に
38度線以南の民族独立運動とその活動家をすべて「アカ=共産主義者」だと伝えて偏見を植えつけた。
(3)本来カイロ宣言を実行すべきであった米軍は、日本の支配を受け継いで支配者となり、
李承晩傀儡政権を作るために、これに反対した済州島民の無差別虐殺を指示した。
(4)日米両国は、こうした過去を省みて韓国政府同様に済州島民に謝罪すべきだ。
こうして、60周年を契機に真相究明・謝罪・和解の過程がいま始まったのである。
(伊藤成彦、中央大学名誉教授)
[朝鮮新報 2008.4.23] 記事の一部抜粋
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