08/04/18 06:00:42
「韓国がついに、世界の歴史の潮流に合流し、品格を取り戻すこと
ができるようになった」。保守系の韓半島専門家である重村智計・
早稲田大学国際教養学部教授(62)が、李明博(イ・ミョンバク)
政権発足後、韓国を「品格」という言葉で診断した。
重村教授は、李大統領が「次は、北朝鮮側が韓国へ来る番だ」とい
う一言で、北朝鮮との関係で優位を占めたと評価した。また、新政
府が、「国際社会に通用する韓国」を国政の方向に掲げたことも、
品格ある韓国の宣言だと評した。
15日、東亜(トンア)日報の記者と会った重村教授は、ちょうど
同日発売された著書を差し出した。新政府下の韓国の未来を展望し
た本で、タイトルは『韓国の品格』だ。
―韓国が、世界史の流れに合流したとは、どういう意味か。
「世界の歴史で社会主義が失敗したという結論が出たのが90年代だ。
韓国は、軍事政権を経て、このような流れに10~15年後れた。
しかし、今回の大統領選挙を通じて、韓国は後れを取り戻し、
21世紀の流れに合流した。新政府は、『北朝鮮の幻想』に終焉を
告げ、『恨』の政治から脱皮し、世界に開かれた姿勢で臨むことが
期待される」
―本のタイトルに「品格」という単語を使った理由は…。
「文字どおり、韓国が明確なパラダイムの転換を迎え、品格を取
り戻せるようになったと見るからだ。金大中(キム・デジュン)、
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は、北朝鮮にへつらったと言っても
いいほど、無条件に北朝鮮を支持した。同胞の人権問題に目を向け
ない態度は、民族を政略的に利用したにすぎず、品格があったとは
言えない。また、21世紀の民主主義とは、言論の自由が支えて
いるというのが常識だ。過去、両政府は言論を弾圧し、報道の自由
を制限しようとした点でも、国家の品格を守ることができなかった」
―韓半島専門家として、韓国の将来をどのように見通すか。
「権威主義時代の与党の最大の問題は、不正腐敗だった。一部の守
旧勢力が、再び不正腐敗に走る恐れはあるが、これを断固としてい
かに断ち切るかが重要だ。10年間の政権を見ると、政治のプロが
いないという点も問題だ。李大統領は早く『政治のプロ』にならな
ければならない。しかし、李大統領は政治を嫌っているようだ」
―政治を嫌うとはどういう意味か。
「大統領は、勢力争いや大義名分よりも、実利のみを追求すると
いう意味だ。経済大統領と言っても、政治は重要だ。経済と政治は
違いが大きい。経済は一生懸命やれば成果が出て、国民の支持も
受けられる。しかし、政治は一生懸命やったからといって、必ず
成果が出るとは限らず、成果が出たからといって、国民が必ず支持
するわけでもない。閣僚人事や、先の総選挙での公認をめぐる論議
を見ると、このような道理をあまりわかっていないのではないかと
危惧される。政治を優先視するなら、国民の納得と同意を基準に
人材を起用しなければならない」
(続きます)
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