08/04/13 11:40:37
歴史とは時として無責任なまでに観念的だ。マイケル・グルーバーの最近の著作『わが骨を動かす
者へ』(原題:The Book of Air and Shadows)に、次のような一節がある。「彼(教授)は、歴史に
は三つの種類がある、と言った。一つは実際に起こった真実で、これは永遠に分からない。もう一つ
は大方の人が真実だと思っていることで、粘り強い努力で復旧することができる。最後の一つは、権
力を持った人物が後世をして真実だと信じさせようとすることで、本に載っている歴史の90%がそれだ」
少し前、『代案教科書 韓国近・現代史』が出版された。執筆者代表の李栄薫(イ・ヨンフン)教
授(ソウル大)は、現行の教科書がこの「90%」の歴史で満たされているとし、代案を送り出したわ
けだ。過去3年間、「復旧」の努力を続けてきたという「教科書フォーラム」の学者たちは、大韓民国
の建国史に特に大きな自負心を持つ。そして、日帝強占期を抑圧(収奪)と闘争(抵抗)といった二
分法だけでとらえるようなこともしない。さらにこの本は、20世紀前半期が「韓半島(朝鮮半島)で
近代文明を学習し実践することを通じ、近代国民国家をつくり得る社会的能力が厚く蓄積された時
期」(78ページ)だったとしている。
すると、ある読者は「あなた方はそんなことをしてよいのか」と、胸ぐらをつかまんばかりの勢い
で新聞に意見を送った。さらに教授の弟子の一人は、「(李教授に対し)あなたはもうわたしの師匠
ではない」と叫び、電話を切ってしまったという。
「代案教科書」に腹を立てる声は多い。ところで問題は、昨日今日教授を批判する学者にしても、
また教授を応援する陣営の学者にしても、公式の声明は明らかにしていない、という点だ。なぜそれ
ほどまでに静かなのか。こういうときはいったん「よく分かりません」と言い、盾の陰に隠れるのが
世渡りというものだからか。さもなくば、朝が来るたびにその日の催しが変わる「総選挙マダンノリ
(広場で行われる民俗遊び)2008年バージョン」に心を売ったためか。
より根本的には、韓国の学界と文化界に、果たしてこうした論争を受けて立つだけの体力があるの
か、という疑問も浮かぶ。憲法上に「民族主義情緒法」を戴いている韓国の社会は、こうした論争を
長く続けられるだけのルールを備えているのか。
(続きは>>2-5のあたり)
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キム・グァンイル文化部長
ソース:【コラム】代案教科書に学界が反応しないワケ(上)(下)
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