08/04/09 12:45:36 DxlwEdI6
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【山形】聖火リレー『ゲリラ的な妨害行為は許されない。人権抑圧があったなら非難されるべきだが』[04/08]
▼空の屋根／土をしとねの草枕／雲と水の旅をするなり─
百余年前、チベットに単身入国した僧侶慧海が、邦人初のヒマラヤ踏破を前に隣国ネパールで詠んだ。(中略)
仏教の原典を求め、東京の住職の地位を投げ出して旅の人に。
後の「チベット旅行記」(講談社)にある。
「チベットは厳重なる鎖国なり。世人呼んで世界の秘密国という」。ベールに包まれた謎の国だった。
以来、一世紀を経たいま、再びチベットをめぐって世界の耳目が注がれる。
▼今度は人権問題だ。開幕まで四ヵ月に迫った北京五輪の聖火リレー。
ロンドンに続きパリでも抗議活動や妨害で大荒れになった。
五輪ムードを盛り上げるイベントが中国批判の格好の場として利用されたことに中国当局は危機感を強める。
混乱は次の米国サンフランシスコでも懸念される。
▼人権抑圧があったなら非難されるべきだが、ゲリラ的な妨害行為もまた許されない。
先の反捕鯨派の日本船侵入事件もそうだった。しかも欧米では日本が“悪役”扱い。
チベット問題では中国か。
今後も聖火の道中は難渋しそう。暴力的行為が続くようなら今月末の日本入りも微妙になる。
『山形新聞』 2008年04月09日朝刊一面コラム 『談話室』より
朝刊より書き起こし URLﾘﾝｸ(www2.uploda.org)