08/03/26 19:27:40 株 BE:475620858-S★(501105)
2008.3.26 19:11
【北京=矢板明夫】中国のチベット自治区で今月中旬に騒乱が起きて以後、世界各国から中国指導部に対し、
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世との直接対話を求める意見が相次ぐなか、中国はチベットに対する
強硬な姿勢を崩していない。今後も対話拒否を続ければ、各国から北京五輪ボイコットを求める声が一段と
強まるだけでなく、西側諸国と協調路線をとりつつ国内問題の解決に専念したい、胡錦濤政権の外交方針
そのものにも影響が出る可能性が浮上している。
ライス米国務長官は24日、チベット問題について「対話が唯一持続可能な対策だ」と発言。翌25日、
英外務省は世界の人権状況をまとめた年次報告書を公表し、「中国政府がダライ・ラマと前提なしに
対話を行うことが最善だ」と強調した。
フランスのサルコジ大統領も25日、「中国指導部の良心に訴えたい。私は対話が始まるよう望んでおり、
中国当局の対応をみて、こちらも対応する」と語り、五輪開会式に参加しない可能性をほのめかした。
こうした国際社会の「対話」を求める大合唱に対し、中国外務省は25日の会見で、秦剛報道官は
「ダライ集団の真の姿を見極め、事の是非を判断してもらいたい」と語り、国際社会に対し中国立場の
理解を求めた。しかし、「ダライ集団の真の姿」を示す具体的な証拠を示さなかった。
ダライ・ラマは90年代以後「チベットの独立ではなく、高度の自治を求める方針」を再三に強調している。
しかし、中国は彼をを「分離主義者」と決めつけ、全く接触しようとしない。中国には古くから「漢賊は両立せず
(正義と悪は一緒には存在しない)」との故事があり、いったん敵と決めた相手とは交渉しないことが基本だ。
ダライ・ラマに限らず、中国は、靖国神社を参拝し続けた小泉純一郎元首相に対し、日中間の首脳交流を
中止した。台湾の李登輝元総統を「台湾独立分子」と一方的に決めつけて、対話せず、徹底的に攻撃したのも、
こうした考えからだ。
夏の五輪まで、胡錦濤訪日や洞爺湖サミットなどの外交日程を控えている。対話拒否を続けば、
各国による批判がますます高まり、五輪開幕式不参加の指導者も増える可能性もある。
ダライ・ラマとの対話開始に踏み切れるか、胡錦濤指導部の対応が注目される。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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