08/03/20 03:05:50
今年夏に開幕を控え、熱気を帯びつつある北京オリンピック。その一方、中国の環境汚染や
チベット問題による懸念も広がっているところだが、そんな中、「オリンピックの公式サイトは
私の作ったFlashゲームを盗作した」と糾弾する人物がいることが、“The Sunday Morning
Herald”“vnunet.com”“AOL Sports”“Ars Technica”など、複数のニュースサイトで報じられた。
その人物は、米ニューヨーク州在住のグラフィックデザイナー、Cadin Batrack氏。彼によると、
オリンピック公式サイトの“Fun Page”というコーナーに掲載されていた公式Flashゲーム『Fuwa
Fight the Olympic Clouds』は、2年前に彼が発表した『Snow Day』というゲームの盗作なのだという。
Batrack 氏の作った『Snow Day』は、雪原の中にいる主人公キャラが、移動する雲めがけて
タイミングよく氷を投げつけ、凍らせるという内容のアクションゲーム。これに対し、オリンピック
公式サイトに載っていたゲームは単に内容が似ているだけでなく、「Flashのファイルを私の
サイトからダウンロードしてソースコードを解析し、主人公キャラをオリンピックのマスコット
キャラにすげかえ、さらに私のクレジットを取り去り、さも自分たちのゲームであるかのように
仕立て上げたもの」と同氏は述べている。まさに、文字通りの盗作というわけだ。
なお、盗作と指摘されたゲームは、すでに公式サイトから取り下げられているが、Batrack氏に
よれば、この記事を執筆している時点でもプレイできる2本のゲーム(『Obstacle Race』と
『Leap and Leap』)にも、問題があるという。2本とも、カリフォルニア州在住のクリエイター、
Ferry Halim氏が作った『Arctic Blue』と『Winterbells』という作品から、コンセプトをそのまま
流用しているというのだ。確かに、これらのゲームを実際にプレイしてみると、グラフィックは
異なるが内容はほとんど同じだと分かる。
海賊ソフトが横行していることが有名な中国だけに、“またか”といった声も聞かれそうな
ニュースだが、北京オリンピック実行委員会は、オリンピック関連の海賊商品を厳しく取り
締まる方針を打ち出している。そのため、Batrack氏は「彼らは(自分の権利を守ることには
必死でも)、他人の権利を侵害することはあまり気にしていないらしい」と皮肉っぽく述べている。
すでに、サイト運営元とオリンピック実行委員会に苦情の申し立てを行ったが、まだ返答は
きていないとのことだ。
ジーパラ
URLリンク(www.gpara.com)