08/03/14 17:40:24
14日付広州日報によると、広東省珠海市でオートバイを運転中、路線バスと衝突して
死亡した男性の遺族が、バス会社などに損賠賠償を求めていた訴訟の控訴審で、
同市中級法院(裁判所)は13日、1審が「男性は農民でない」として示した賠償額の
3倍の56万元の支払いを命じる判決を言い渡した。
1審の裁判所は、男性を農民とみなして逸失利益などを計算し19万元の支払いを
命じたが、遺族側は「実際には農業従事者でなかった」と主張、判決を不服として
控訴していた。男性を非農民と認定したとたん、損害賠償額が一挙に3倍に跳ね上がった
ことで、中国の所得格差を浮き彫りにした判決として話題になっている。
事故は2006年8月7日に発生。オートバイのナンバーがなかったため、警察は事故の
主要な責任は死亡者側にあったと判断したが、1審の珠海市香洲区人民法院は、
過去の事例やバス運転士が事故直後に逃走したことを重くみて、バス会社と運転士に
対し遺族側への補償金支払いを命じた。
しかし、死亡者の職業が「農業」とされていたことから、裁判所を治療費を含めて
遺族5人への補償金は約19万元と算出。遺族側は、死亡者は珠海経済特区の
企業の契約労働者で収入源は農業ではなく、判決を不服とした。
更に原告側は、死亡者と遺族は仏山市の戸籍を持ち、同市では04年に「農民戸籍」が
撤廃され、「住民戸籍」に統一されたと主張。仏山市の裁判所の判例も示し、補償金に
都市部住民と同一の基準を適用すべきだと主張した。
二審の珠海市中級人民法院は原告側の言い分を認めて、補償金を算出しなおし、
被告側に約56万元の支払いを命じた。
サーチナ
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