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JOG(274) 日本の技術の底力
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■6.オリジナルとコピー■
欧米ではオリジナルとコピーの区別がやかましく、少し前までは日本の技術は、欧米の「猿真似」に過ぎな
いなどという批判があった。また、中国や朝鮮でも、日本の文化や芸術は自分たちが伝えたものだ、と主張
する輩もいる。しかし、こうした声は技術の発展のプロセスを理解していない所からくる。
たとえば磁器は陶器と違う特別な粘土を用い、より高温で焼成するものであるが、その技術基盤は戦国時
代に朝鮮から帰化した李参平によって築かれたものと言われている。そこから柿右衛門の名で有名な白地
に豪華な色彩を施した伊万里焼(有田焼)が作り出され、オランダ東インド会社によってヨーロッパに輸出され
るや、たちまちのうちに本場・中国の景徳鎮のものを駆逐して、王侯貴族の間で珍重されるに至った。
ヨーロッパでは磁器のイミテーションが作られるようになっていたが、ドイツ国王アウゲストは陶工に命じて、
伊万里焼をモデルとして本物の磁器技術を開発させ、柿右衛門風のものを作らせた。これが現在、ヨーロッ
パ随一となっているマイセン磁器である。この技術がヨーロッパに広まり、西洋人好みの純白で細かい肌合
いを持つ磁器を完成させた。
こうした歴史を見れば、技術の源流のみで云々することは意味がないことが分かろう。源流が外にあるから
「単なるコピーだ」「意味がない」という事にはならない。逆にいくら技術の源流と威張ってみても、現時点で優
れた価値あるものを生み出せていなければ、生きた技術とは言えない。
技術とは国境や民族を超えて伝播していくものであり、その過程でどれだけの工夫を積み重ねたかが問題
なのである。その積み重ねられた工夫にこそ、オリジナリティがある。
なあ、見て真似て学ぶのと
実 物 を 盗 む の と で は 雲 泥 の 差 が あ る の だ が ?