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★韓国企業 中国から“夜逃げ”続出 青島地区だけで206社
・賃金高騰、トラブルも
韓国商工会議所が会員企業約350社に対し先月実施した調査で、対中進出済み企業のうち、
約3割までが中国ビジネスからの撤退を検討、または準備していることが明らかになった。
このところ韓国企業が中国での賃金上昇など経営環境の急速な悪化で事業撤退に追いつめられる
ケースが増えており、中には清算手続きを一切無視して経営者らが“夜逃げ”同然で中国から
消え去る事件も多発しているという。(坂本一之)
≪9割が環境悪化懸念≫
同会議所の調査結果によると、今後の中国市場に関して「企業環境は悪化する」と中国進出ずみの
韓国企業の約86%が指摘した。昨年3月に実施した同様の調査では、同じ設問で「悪化する」と
回答した企業は約33%にとどまっていた。中国での事業環境の悪化に懸念を示す韓国勢が一気に
9割近い水準に達した。
沿岸都市部では賃金上昇が進み、「(農村部などからの)出稼ぎ労働者を確保するのも2000年ごろとは
異なり年々難しくなっている」(日系企業関係者)というありさま。特に中小の日系企業では管理職の
人材確保が経営課題に発展。低賃金を武器に外資の投資を集めてきた中国に変化の波が押し寄せている。
中国政府は今年1月に労働者の権利強化を図った労働契約法を施行。終身雇用への移行を含めて
経営側にとって総人件費の上昇は避けられず、同時に労使関係もこれまでよりも複雑になった。
≪ベトナムやラオスに≫
韓国紙、朝鮮日報などによると、年15%を超える賃金上昇や加工貿易禁止品目の拡大など、
中国当局の規制措置で悪化する経営環境に対応できず累積赤字となった企業が生産設備を放棄。
法的な清算手続きを無視して突然、帰国してしまう問題も相次ぎ発生した。賃金や労使関係をめぐって
経営者が暴力沙汰(さた)に巻き込まれるケースもある。
韓国輸出入銀行がまとめた調査では、山東省の青島地区に00年から07年までに進出した
韓国企業8344社のうち、手続きを踏まずに無断で撤退した「夜逃げ企業」が206社にも達した。
夜逃げは03年ごろから目立ち始め、07年は87件にまでその規模が拡大。夜逃げ企業はアクセサリーや
縫製、皮革関連の製造業など人件費のコスト上昇を吸収しにくい労働集約産業が多かったという。
すでに中国では「夜逃げ韓国企業」周辺でトラブルも起きており、中韓経済関係にも悪影響を
及ぼしかねない状況だ。
企業の生き残りをかけてコスト競争力のある中国本土に進出した韓国企業も経営戦略の見直しを
迫られており、中国一極集中回避のための「チャイナ・プラスワン」や中国以外をめざす「ポストチャイナ」の
投資地としてベトナムやラオスなどに関心が移っている。
ソース:MSN産経ニュース(2008.3.7 11:22)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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