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★【外信コラム】ソウルからヨボセヨ ああ南大門
こいつは春から縁起が悪いやね-。韓国の国宝第1号・南大門の焼失に対するソウル市民の反応は複雑だ。
自尊心が傷ついた?火災は旧正月(7日)連休の最終日に起きた。旧正月は中国では「春節」というように、
これが過ぎると春はすぐだ。それにしても、600年の歴史を誇るソウルのシンボルで観光名所だった南大門
の焼失は惜しい。
国宝第1号の指定は日本統治時代に始まるが、建造以来約600年でソウルでは最も古い木造建築だったのに、
火災警報機やスプリンクラーさえ設置されていなかった。夜は管理人もいない。消火にあたった消防当局には
この建物の構造図さえなく、あわてて文化財管理当局にもらいに走ったという。
近年、ライトアップなどで見栄えはよくなっていたが裏方の基本ができていない。昔、韓国に対しよくいわれた
「外華内貧(見栄えはいいが中身はいまいち)」を思いだす。
そういえば1980年代の初め、韓国には天災、人災を含め災いの原因は指導者の徳不足にあるとする伝統的な
“災異観”があるといって、政権批判をした大学教授が当局からにらまれたことを思い出す。
今回は政権交代期で責任論は微妙だが、李明博次期政権の課題のひとつはやはり古くて新しい“内実固め”だろう。
(黒田勝弘)
(MSN産経 2008.2.16 03:37)
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