07/12/30 21:53:14
「公益性」を理由にした在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の施設に対する税の
減免について、全国自治体で取りやめや減免幅を縮小する動きが広がっている。
最高裁は今年11月、「施設の公益性」を根拠に減免した熊本市を違法と判断。
公益性について「わが国社会一般の利益」と定義し、総連施設の公益性を否定した
福岡高裁の判決を支持した。司法関係者は「今後は総連施設への減免の見直しが
進む」と課税適正化の流れを指摘する。
総務省によると、総連施設に対して19年度に固定資産税などの「すべて」か「一部」
減免を行ったのは、地方本部や支部があるとみられる133自治体のうち、75自治体
(今年7月)。前年度に比べ、「すべて減免」の自治体は15自治体減り、減免範囲を
狭めるか「減免なし」の自治体が増えている。
「検討中」の自治体でもその後、課税の厳格化が進んでいる。高松市は18年度、
総連関連の集会所施設に対する課税を「全部減免」としていたが、今年7月には一転、
「全部課税」を決定した。同市は「施設の使用状況を調査した結果、公益性が低いと
認められた」と説明する。福井市や津市も検討の結果、「全部減免」から「一部減免」
に転じた。
ある自治体の担当者は「総務省から施設の『公益性』などについて判断を厳密に行う
よう指示があったが、北朝鮮をめぐる社会的な目も厳格化の背景にあると思う」と指摘
する。
公益性をめぐって法廷で争われたのは、「熊本朝鮮会館」(熊本市)。会館は4階建てで、
延べ約440平方メートル。朝鮮総連県本部の幹部が役員を務める有限会社が所有して
いる。
熊本市は、建物のうち県本部事務室など計約390平方メートルと土地の一部を
「公民館に類する施設」とみなし、平成15年度に固定資産税と都市計画税のうち
約87%に相当する約30万円を減免した。
これに対し、北朝鮮による拉致問題の支援組織「救う会熊本」の加納良寛会長は
「公益性が認められない」と違法性を主張。熊本市を相手取って減免を取り消すよう
求める訴訟を起こした。
一審の熊本地裁は原告の主張を退けたが、福岡高裁は18年2月、「朝鮮総連は
北朝鮮と一体で、北の国益や在日朝鮮人の私的利益の擁護のために活動している」
と指摘して公益性を否定し、逆転判決を言い渡した。
一連の裁判を担当した森本耕司弁護士は「自治体はこれまで、漠然とした博愛主義
で話を詰めずに減免してきたのだろう。今後はこの(最高裁の)判断が地方公共団体の
基準となる」と総連施設の「公益性」の転換点を強調する。
今後は日本人を対象にした語学講座などを開くことで朝鮮総連側が公益性を主張
することも想定されるが、森本弁護士は「熊本など地方の総連では、弱体化がかなり
進んでいて、そのような活動ができるかどうかは疑問だ。1カ月間、人の出入りを
調べたこともあるが、一日中誰も訪れる人がいない日もかなりあった」と現状を指摘する。
総連施設への課税をめぐっては、東京都が中央本部の土地・建物に課税したのは
違法として総連側が都に処分を取り消すよう求めて訴訟を起こした。東京地裁は7月、
「不特定多数の利益のために使われていない」として総連側の訴えを退け、総連側が
控訴した。
自治体で総連施設の課税を担当するある職員は「実際に地域住民が総連施設で
集会を開いたりしている場合もあり、一概に『減免は違法』とするのは難しいが、今後は
厳密に実態調査して課税を適正化する動きが加速するだろう」と話す。
ソース(MSN産経ニュース)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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