07/12/25 18:41:02
イラク問題、パレスチナ問題、そして最近の原油の高騰……。
やはり、今年も世界情勢の関心の中心の一つは、アラブ世界だった。
でも、依然として一般の感覚からは、遠い国々であることも変わりない。
そんなアラブと日本の経済・政治・文化など幅広い分野の人々が一堂に会する初の
日本・アラブ会議が先月エジプトで開かれたという。
そのテーマが「新しい夜明け 東方に目を向けるアラブ」と聞いて、少々、意外でもあった。
2日間の会議に参加したのは、エジプト、湾岸諸国など17カ国から約150人。
日本からは、政治家や企業経営者、学者、そして映画の山田洋次監督ら芸術分野も含め約100人。
参加者の一人、山内昌之・東大教授(国際関係史)によれば、
外務省や国際交流基金の後押しで4年前にスタートした政治・経済が中心の
日本・アラブ対話フォーラムの積み重ねが生み出した試みだという。
でも、なぜ「東方に目を向け」、その「東方」が中国や韓国でなく、日本なのか。
山内教授は、西欧諸国から長い植民地支配を受け、独立後も西欧モデルの近代化を目指したが、
どこかうまくいかないという反省がその底にあると見る。
それに比べて、日本の明治維新からの急速な近代化や、戦後の経済成長への評価が高まっている。
さらに、かつて「ルック・イースト」を唱えたマハティール首相がいたマレーシアなど、
イスラム色の強い国の経済発展への関心も強いという。
分科会では、アメリカに追随する日本の政治姿勢へのアラブ側からの注文も出たが、
日本側も、NGO、NPOを含め中東の民生の安定に対する多重的な貢献を素直に訴えた。
「アメリカ、中国だけに目をむけがちな日本外交に中東をきちんと位置づけるきっかけとしては、
大きな意味があったのでは」と山内教授。
振り返って、これでいいのか、ということが多かったこの国。
でも、遠い地から、その過去からの姿を注目してくれる人々がいるというのは、面はゆくも、また少し、うれしい。
■ソース
朝日新聞
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★1
2007/12/25(火) 11:57:04 ID:???