07/12/18 10:38:05
中国に進出した日系企業の製品が軍事目的で北朝鮮などに不正輸出されるのを防ぐため、日本貿易振興機構（ジェトロ）や貿易会社が対策強化に乗り出した。
軍事転用可能な先端的な素材や技術を使った製品を生産する日系企業が中国で増えているためだ。
不正輸出を防ぐためには、現場の中国人社員への対策徹底など課題は多い。
ジェトロは今月、北京と上海で日系企業を対象にセミナーを開催。上海では商社やメーカーなど１００社以上が参加し、
経済産業省の山崎晃安全保障情報調査室長が「日本の技術が大量破壊兵器に用いられることは避けなければならない」と企業側に協力を求めた。
先端製品の軍事転用防止に向け各国は、核兵器、生物化学兵器、ミサイル、通常兵器などの種類ごとに国際的な枠組みや条約を適用して管理を目指しているが、
中国ではまだ、先進国並みの態勢が整っていない。
日本の不正輸出対策はこれまで、日本から中国へのルートが重点だったが、最近は中国で先端製品を生産する日系企業が増加。
自動車工場で使われる工作機械はウラン濃縮の遠心分離機に転用される恐れがあるという。
日本の法律や規制が通用しない中国の工場や支店を通じ、北朝鮮などに先端製品が渡る懸念が高まっており、
日本の大手商社などは不正輸出防止のマニュアルを作成するなど対策を急いでいる。
三菱商事の利光尚安全保障貿易管理室長は、海外製の製品も「北朝鮮の核開発に利用された場合は国際問題になる」と強調。
最近は中国人社員に交渉や契約を任せるケースが増えているため、社員教育の徹底が必要だと述べた。
ソース：FujiSankei Business i.
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