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被害者の苦しみ知って 中国遺棄毒ガス事故描く
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旧日本軍が中国に捨てた毒ガス兵器に接触し、死傷した事故の中国人被害者の
苦しみなどを描いた本「ぼくは毒ガスの村で生まれた。あなたが戦争の落とし物に出あったら」が出版された。
被害者を支援する化学兵器ＣＡＲＥみらい基金（東京）の編著で、同基金運営委員の三坂彰彦弁護士は
「子供にも分かるよう平易に書いた。日本人として何ができるかを考えてほしい」と話している。
同書は吉林省敦化市の少年（１３）の夏休みに起きた出来事から始まる。
小川の土手で見つけた鉄の塊を引き抜き、中から飛び出した黒い液体が太ももに掛かった少年は
夕方になって猛烈な痛みに襲われる。
大きな水ぶくれが破れると、その後は真っ黒くなった。
毒ガスに汚染された土が中学校のグラウンドに運ばれ、被害に遭った少女、
黒竜江省の建設現場で掘り出されたドラム缶の毒ガスに触れ、
死亡した廃品回収の男性らの話がつづられている。
同書は合同出版刊、約１６０ページ。本体価格は１３００円。（共同）