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【朝日新聞社説】『東アジアにおける新たな枠組み~過去の反省と中日による未来志向』[09/02]
中国の青海省西寧とチベット自治区ラサをつなぐ青蔵鉄道開通から1年あまり。宗教都市ラサに怒濤(どとう)のように物
質文明が流れ込み、暮らしは確実に豊かになっている。中韓日を中心として推し進めている東アジア共同体の成果が着
実に現れつつある。
戦前、軍国主義化した日本は軍部を中心として、大東亜共栄圏なる構想をぶち上げた。五族協和という、ある種のコスモ
ポリタリズムをスローガンに掲げ、欧米列強からのアジアの解放を訴えた。しかしその実態は日本によるアジアの侵略に
すぎなかった。日本中心の帝国主義の下で行われた数々の軍事侵攻や略奪、虐殺により、アジア地域では多大なる犠牲
を生んだ。他国や他民族の利益やアイデンティティを無視し、一方的に日本の価値を押し付けたこのような行為は、とうて
いアジア諸国に受け入れられるものではなかった。
多くの反発を生んだ日本によるアジア侵略は、中国を中心とした反発と、アジア地域の再侵略を狙う欧米諸国によって駆
逐され、日本は敗戦を迎えた。現在も過去の日本の様々な蛮行がアジア地域での反日感情を喚起している。30万人以上
もの中国人非戦闘員を大量虐殺した南京大虐殺問題での中国の反発は未だ根強く、アメリカ下院議会で従軍慰安婦問
題で日本に謝罪を求める決議が採択されたのは記憶に新しい。
冷戦終了後、新たな世界秩序の枠組みが形成されるなかで、日本は親米一辺倒の外交政策を改める時期が来たといえ
る。テロとの戦いを標榜し、アフガニスタンやイラクに軍事侵攻を行ったアメリカは、既に世界各国の信頼を失いつつある。
それはかつて、欧米列強がアジアやアフリカ地域を植民地化し、ブロック経済圏を形成しつつ資本主義的搾取を行った歴
史と重なる。イギリスやドイツ、サルコジ政権の誕生したフランスなどが次々とグローバリズムを受容してゆく中で、日本も
また今一度、自国の立ち位置を明確にすべき時が来たといえる。
かつて日本は、自国の利益を最優先した”大東亜共栄圏”構想でアジア地域の信頼を喪失した痛い歴史が存在する。日
本人はこうした過去の挙動を顧みて反省し、アメリカ主導で行われる世界秩序の再編成に疑義を投げかけるべきだ。それ
は、アジアを侵略した過去を持ち、原爆により多大な自国民の犠牲を払った日本の責務ともいえる。
格差と搾取構造しか産まないアメリカ型グローバリゼーションに隷属するのではなく、中日間の信頼と緊密な連携によっ
て、欧米諸国とは異なる新たな政治的、経済的な連携の道を模索すべきだ。それこそが、かつてアジアに多大な被害を
もたらした日本という国の贖罪であり、アジア諸国民とともに共有すべき未来志向であるはずだ。
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