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第104回
郵政民営化の先にある恐怖のシナリオ
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2007年10月22日
ここまでは、まだまだ序の口である。民営化の先には、さらに恐ろしいシナリオが待っている。
現在、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の資金は、その3分の2以上が国債(財投債を含む)で
運用されている。そこで、外資系の株主が次のように提案してきたらどうするか。
「なぜ低金利の日本国債で運用するのか。金利の高い米国債を買うべきだ」
現在、日本国債の金利は1.5%に過ぎないが、米国債の金利は4.5%と圧倒的に高い。しかも、
ムーディーズ格付けは日本国債がシングルAであるのに対して、米国債はトリプルAである。
「金利が3倍もつき、信用度ははるかに高い。なぜ買わないのか」と理詰めで迫られたとき、
経営陣がそれを排除するのは極めて難しいのではないか。
もちろん、現時点での金利と信用度を見れば米国債を買ったほうが得だろう。しかし、わたし
のみならず、現在の米ドルをバブルだと見ている人は少なくない。このバブルが崩壊したら、
どうなるだろうか。米国債の価格は大幅に下落し、同時にドルも暴落するから、米国債の価値は
劇的に低下する。短期間で3割以上低下する可能性は十分にある。
そのとき、もし、ゆうちょ銀行やかんぽ生命が、資金の大半を米国債で運用していたらどうなるか。
その影響は半端ではない。
URLリンク(www.nikkeibp.co.jp)
第3回
郵政民営化法案成立で我々を待ち受ける運命
~郵貯・簡保は日本国債・米国債のゴミ箱と化す~
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2005年10月17日
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