08/05/08 22:23:15
大手エンタテイメント企業グループのバンダイナムコホールディングス
(バンダイナムコHD)は、5月8日に平成20年3月期通期決算を発表した。
連結売上高は4604億7300万円と前年比0.3%増と横這いだったが、年初計画の4800億円には及ばなかった。
一方、営業利益は334億1100万円(前期比20.9%減)、経常利益は361億9800万円(同20.6%減)
と利益面はやや厳しい結果となった。当期利益は前年比34.7%増の326億7900万円、
こちらは固定資産の売却などの特別利益が数字を押し上げたかたちである。
またバンダイナムコHDは、平成21年3月期の予想を連結業績で売上高4700億円(前期比2.1%増)、
営業利益380億円(同13.7%増)、経常利益395億円(同9.1%増)、
当期純利益225億円(同31.1%減)としている。
[アミューズメント施設とDVDが苦戦]
事業セグメントごとでは、海外事業が順調にであったゲームコンテンツ事業の好調が目立った。
しかし、このほかはネットワーク事業がほぼ前年並みだった以外は、
全て営業収益で昨年を大きく下回っている。
なかでも市場全体の環境が芳しくなかったアミューズメント施設事業と
映像・音楽コンテンツ事業の落ち込みが目立った。
アミューズメント施設事業の売上高は898億2900万円と前年同期比で1.9%増加したが、
営業利益は16億3100万円と59.3%の減少である。
これは既存店売上の苦戦と、粗利益率の低下によるものである。
映像・音楽コンテンツ事業は、『コードギアス 反逆のルルーシュ』などの映像パッケージ、
『らき☆すた』関連の音楽パッケージソフトが人気となった。しかし、DVDソフトの販売が
低調に推移したことに加えて、Blu-ray Discへの移行を見据えて、
期末に行った一部商品の返品を受け入れもあり、業績は厳しかった。
売上高は369億4900万円(前期比14.1%減)、営業利益は38億3200万円(同59.6%減)である。
[海外でNARUTO、ドラゴンボールZのゲームが健闘]
一方、好調だったゲームコンテンツ事業は、売上高は1456億7200万円(前期比4.7%増)、
営業利益は147億9300万円(同28.5%増)である。
国内ではPS2向けの「SDガンダム ジージェネレーションスピリッツ」などが、堅調に推移したが、
海外市場でのゲームソフトの販売好調が業績に大きく貢献している。
特に米国では『NARUTO』、ヨーロッパでは『Dragon Ball Z』関連が好調に推移している。
ヨーロッパ、アジアでも展開した『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』を
2007年に107万本販売したほか、欧米、ヨーロッパのみで発売したタイトルの好調ぶりも目立つ。
『Naruto Ultimate Ninja2』は、欧米合わせて69万本、『Dragon Ball Z Tenkaichi 2』は
ヨ-ロッパだけで65万本販売した。バンダイナムコグループの2007年度トップ10タイトルのうち
4本は日本未発売である。
[トイホビーは、ガンダム、ライダー、プリキュア]
バンダイナムコHDのなかで最大の事業規模であるトイホビーの売上高は1801億6400万円(前期比2.96%減)
だった。営業利益は143億900万円(同17.8%減)と停滞した。
『機動戦士ガンダム』シリーズや『仮面ライダー電王』、『Yes!プリキュア5』などの大型タイトルはあるが、
昨年の「たまごっちプラス」シリーズや「データカードダス」に匹敵するヒット商品がなかった。
しかし、海外ビジネスは、比較的好調であった。アメリカ地域こそ、アミューズメント施設が低調に推移し、
営業利益が前年同期比の31.3%減の23億1800万円となった。しかし、アジアは堅調で、ヨーロッパは好調だった。
ヨーロッパでは、『パワーレンジャー』、『たまごっち』、『BEN10』などが牽引したトイホビー事業、
アミューズメント施設事業、『Dragon Ball Z』のゲームソフトが中心となったゲームコンテンツ事業が
いずれも好調であった。海外事業の売上高比率は、26.7%と全体の1/4を超える規模となっている。
>>2へ続く
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