08/03/29 01:52:55
マンガ大賞実行委員会は28日、2007年のお勧めマンガを表彰する「マンガ大賞2008」の
表彰式を開催した。大賞には石塚真一の「岳」が選ばれた。
マンガ大賞実行委員会は、年間に1万点という大量の数が出版されるマンガの中から「面白い
マンガを伝えたい」という思いを持った有志によって結成された団体。公正な運営を旨とするために
運営はすべて無報酬で行なわれ、運営活動も本来の業務時間外に実施。企業などからの資金
提供も一切受けておらず、サイトデザインやロゴ制作などもすべてボランティアで行なわれたという。
選考の対象は2007年1月1日から12月31日までに出版された、最大巻数が8巻までの作品。
8巻という制限は、3カ月に1回ペースで発行される週刊連載の作品であれば約2年に相当し、
「これだけの期間があればマンガの面白さはすでに発揮できているだろう」との考えから設定。
それ以上の巻数である作品は、「すでに面白さが世間に知れ渡っている」とし、マンガ大賞の
候補からは対象外とした。
選考員は実行委員会のメンバーが書店員を中心に集めた76名で、公正を期するためにマンガ家や
編集者といったマンガ関係者は選考員として選ばれていない。第1次審査では各選考員が
推薦したい作品を最大5作品まで選考し、第2次審査では第1次で投票数の多かった10作品を
ノミネート作品として選出。このノミネート作品を選考員がすべて自費で読んだ上で、1位に
3ポイント、2位に2ポイント、3位に1ポイントを付与。このポイントを集計した結果、「ビッグコミック
オリジナル」に連載中の「岳」が68ポイントを獲得、対象に輝いた。
「岳」は、28歳からマンガを描き始めたという石塚氏初の連載作品。作者が留学中、ルームメイトに
誘われたことからその魅力にとりつかれたという登山をテーマとし、「山岳救助」というヒューマン
ドラマの要素が盛り込まれている。
受賞式に登場した石塚氏は「とても手作りで暖かみのある賞をいただいて感激している」とコメント。
マンガ家を志したきっかけとしては「20歳くらいから漠然とマンガを描いてみたいとは思っていた」
としつつ、留学中に出会った日本人留学生のエピソードを紹介。「MASTERキートンというマンガを
読んで考古学が勉強したくなり留学したという話を聞き、マンガはなんてすばらしいんだろうと
感激した」と述べ、「マンガ家に就職活動があるとしたら、まだ 1次面接を通ったくらいだと思っている。
1人でも多くの人に読んでもらえるよう、これからも頑張ります」との意欲を示した。
BroadBand Watch
URLリンク(bb.watch.impress.co.jp)