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第90回全国高校野球選手権記念大会(8月2日から17日間、甲子園)を目指す地方大会は
14日、全国のトップを切って沖縄大会で開幕する。
同日抽選が行われる西東京大会で代表を狙う東亜学園の主将は大久保泰成主将(3年)。
パ・リーグで快進撃中の西武の大久保博元打撃コーチ(41)の長男だ。
父の果たせなかった甲子園出場の夢に向かって最後の夏に挑む。
父の背中を追ってきた。そして大久保はそれを超えようと必死に汗を流している。
「父のことはよく聞かれるけど話す機会もないし、特に気にしてません。昔、野球を教えて
もらったことはほとんどなくて、気が付いたら野球をやっていた」
父は今季から西武の打撃コーチに就任。ここまで猛打で快進撃を続けるチームの
参謀を担う“デーブ大久保”だ。大久保自身は1メートル78、70キロとスラッとした体格。
東亜学園1年秋からベンチ入り。新チームでは主将で3番・右翼を務めているが、
水戸商で高校通算52本塁打の父とは体格だけでなく野球スタイルも違う。
ここまで通算3本塁打で「大振りせずコツコツ打つのが身上」と言い切る。
チャンスメークだけでなく、主将としてもチームをまとめる。上田監督も「場数を踏んできた
大久保が一番うまくチームをまとめられる」と全幅の信頼を置いている。
昨秋都大会では発熱をおして、点滴を打ち強行出場。強豪・日大三を倒すなど
4強進出で甲子園まであと一歩だった。今春都大会はその日大三に敗れたものの
「ミスをしない野球をすれば勝てる」。今夏西東京大会で立ちはだかるであろう
強敵討ちへ、大きな自信と手応えはつかんだ。
西武快進撃の立役者であり、現役時代は巨人の4番も務めた父だが甲子園出場は
ならなかった。
「西武も乗ってるし、あやかりたい。日大三を倒して絶対に甲子園に行きたい」
同校を89年夏以来遠ざかっている大舞台へ。そして父の果たせなかった夢へ。
大久保の最後の挑戦が始まる。
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東亜学園で主将を務める西武・大久保打撃コーチの長男・泰成
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