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・『就労午後9時まで』は早過ぎる! 演劇子役に労基法の“壁” (東京新聞)
舞台に出演する子役の就労時間をめぐり、国内の演劇団体などが
現行の午後九時までから同十時までに延長するよう、労働基準法の改正を
政府に要望している。主要な演劇の九割方が午後九時台に終演を迎え、
子役抜きでは舞台上の表現に大きな支障を来すためだ。
日本は欧米に比べて厳しい法の規定があり、監督する厚生労働省は慎重な構えを崩さない。
児童の福祉と俳優の可能性のはざまで揺れる子役たちの問題を追った。
十年前からロングラン公演が続く劇団四季のミュージカル「ライオンキング」。
成長していく主役のライオン・シンバは、第一幕が子役だ。
しかし、この子役は、午後九時以降に終演する同作品のカーテンコールに立ち会えない。
「半年かけてけいこを積み、一幕を主役として演じ続けてきたにもかかわらず、
終演後に(観客の)万雷の拍手を得られない」。
同劇団の田中浩一専務は子役の悔しさを代弁する。
子役の時間的な制約から、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」では、
反政府運動に身を投じて露と消えるホームレスの少年・ガブローシュ役が、
昼の部では子役だが夜の部は大人の女優に。
劇団四季のディズニーミュージカル「美女と野獣」は同じ理由で、
本来は子役が演じる役を大人が演じている。どうしても不自然さはぬぐえない。
劇団四季から配役の説明を受けたディズニー側は「信じられない」と、
とても驚いたという。
一方、東宝ミュージカル「モーツァルト!」では、開演時間を子役の出演可能時間から逆算。
仕事帰りのサラリーマンには厳しい、午後五時四十五分からとした。
子役が多数出演するため、企画段階で日本での上演を断念した海外の秀作も多いという。
立ちはだかっているのが労働基準法の“壁”だ。
同法では、十五歳未満(満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで)
の子どもは、労働基準監督署の許可を得た上で午後八時までの舞台出演が可能と定めている。
(以下>>2-5に続く)
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