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サッカーJ2・コンサドーレ札幌の運営会社が債務超過解消のため、北海道や札幌市などから集めた
出資金の8割を取り崩す減資による経営再建案を計画していることが30日、わかった。運営会社側は
すでにJリーグや主要株主に再建案を提示し、近く株主総会で正式決定したい考えだが、計3億円を
出資する道と市は、債務解消に公金を充てる再建案に対して「市民の理解が得られない」などと難色を
示している。
J2の札幌はシーズン3位以内がすでに確定し、2位以上を条件とするJ1への自動昇格が目前。
12月1日には、今季最終節となる水戸ホーリーホック戦(札幌ドーム)を控えている。Jリーグは
昇格の際、運営会社に債務超過の解消を求めている。しかし、チームを運営する「北海道フット
ボールクラブ」(HFC、資本金約25億6000万円)は2006年決算で累積債務が約27億
5000万円に達し、約2億円の債務超過に陥っている。HFCは資本金の8割を取り崩して
債務を約20億円減らしたうえで、新しい出資者を募って資本金を増やす案を作成し、11月から
出資者に理解を求めていた。
道と市は、HFCに対して出資金以外に年約1億円の補助金を供出し、さらに計10億円の貸付金も
あるため、これ以上の支援は困難な状況だ。「税金をドブに捨てるようなもの」(道幹部)など、
反発も根強い。HFCの佐藤邦興取締役は「多額の負債を抱えたままでは会社は存続できない。
道と市には引き続きお願いを続けていきたい」と話している。
Jリーグチームの運営会社では、2006年に福岡市がアビスパ福岡の求めで出資金5億円のほぼ
全額減資に応じたが、同年に減資を検討していたサンフレッチェ広島は「株主に迷惑をかける」として
減資は行わず、5億円を増資して経営再建を行った。
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