07/12/21 21:15:17 0
大学・社会人ドラフトで日本ハムから1巡目指名された多田野数人投手
(27=前3Aサクラメント)が入団に合意。米国で5年間プレーした逆輸入右腕は、
Aロッドすら幻惑した魔球「ただのボール」で、日本球界に一大センセーションを巻き起こす。
(中略)
その投球スタイルについて山田GMは、「球も速いが、フォーク、スライダー、カーブと
低めに決まる変化球がすばらしい」と評価。だが、本場のファンをうならせた持ち球は
別にある。大きな山なりの弧を描く60-70キロの超遅球だ。
多田野は「渡米1年目にボールが違ってチェンジアップが投げられなかったので、
特徴のあるボールを、と思って投げ始めた。今シーズンは3試合に1球くらい投げていた」
と説明する。
米国ではこうした球を「イーファス」と言ったりするが、チームメートには「カズボール」
「タダノボール」などとも呼ばれたという。
握りは「まっすぐと一緒」で特別な変化もしない、文字通りの「ただのボール」。
投げるには勇気も要るが、多田野は「実戦でちゃんと使える球」と話す。ヤンキースとの
対戦で、Aロッドにこのボールを投じて腰砕けにし、三塁ゴロに打ち取った実績もある。
「米国のファンは正直で、投げると驚いたり、歓声を上げたりしてくれる」と多田野。
日本プロ野球の歴史をひもとけば、これまでもスローボールの名手がいた。
最も遅かったとされるのが、1950-60年代に阪神で活躍した渡辺省三の「省やんボール」だ。
ナックルに近い握りで落ちる変化球は時速50キロ台だったともされる。
ほかにヤクルト・安田猛の「パラシュートボール」、オリックス・星野伸之の超スローカーブ、
新しいところではロッテ・小宮山悟の「シェイク」などが時速100キロ未満の魔球として
知られる。
ただ、こうした使い手はいずれも軟投派。MAX140キロ台後半の多田野は異色の存在だ。
多田野は「(「ただのボール」は)ボールの形は関係ないので、日本でも投げられる」と明言。
北の空を彩るオーロラのように、米国仕込みの魔球が道産子を魅了する日が待ち遠しい。
URLリンク(sports.yahoo.co.jp)